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2017.03.19

「今日、学校(幼稚園や保育園)どうだった?」と聞いてもろくに答えられないから、うちの子遅れがあるのじゃないかしら。と心配するお母さんがいます。

 
トビラコ店主は教育雑誌の編集者だった時代はあっても教育の専門家というわけではありません。的確な答えが浮かばず、その心配事を編集者時代からお世話になっている先生に聞いてみることがあります。すると、聞かれた先生は、質問の意味がよくわからない、なぜその程度で遅れていると思うのかと、逆にそのお母さんを心配します。

 
「だって、そうでしょ。ヒラノさんだって、今日、会社どうだったと聞かれても、すぐには答えられないでしょ」と言われて、それもそうだなと思い、すごすごと別の話題に移ります。

 
お母さんは、この手の質問をしがちですよね。そこで思い出すのはこれも編集者時代にお世話になった岩下修先生(元立命館小学校国語科教諭)のお話。岩下先生は作文が専門、具体的な言葉で伝えることを大切にしています。
子どもに姿勢良く立っていてほしい時は「自分の背が一番高く見えるように立ってごらん」。 まっすぐ前を見てほしい時は「おへそをこっち(先生の方)に向けて座ってごらん」というように。
 

学校での様子をお母さんが聞きたい時は、こんな風に聞いたらいいのではないかとアドバイスしてくれました。
「給食でおいしかったもの3つ教えて」とか、「一番おもしろかった授業はなんだった」とか。これだと具体的で、答えやすいですよね。
相手が答えに窮していたりすると、自分の聞き方がわかりにくかったのかもしれないと大人同士だと思うのに、相手が子どもだとそう思わないのは大人の悪いクセかもしれませんね。

 

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『使ってみたら「できる」が増えた 発達障害の子のためのすごい道具』(小学館/筑波大学附属大塚特別支援学校主幹教諭安部博志著/トビラコ編集)発売中!