トビラコへようこそ
~店先で、ちょこっとおしゃべり~
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何気なく投稿したことが、大バズりしたことがあります。
編集者時代の撮影の裏話でした。
雑誌の撮影では、読者のお宅を撮る前に部屋を片付けます。床に転がっているおもちゃは箱に入れ、子どもがキャラクターの目立つ服を着ていたら、こちらで用意したシンプルな服に着替えてもらうこともありました。
誌面に写るのは、片付いた部屋で、シンプルな服を着た親子です。
でも、それはあくまで「撮影用」です。
私は、「だから雑誌のまねをしなくていいんです。子どもがいたら部屋が散らかるのは当たり前です」と投稿しました。
すると、あっという間に何万人もの人が「いいね」を押し、何千人もの人がリポストしてくれました。
そのうち、「うちなんてもっと散らかっています」と、自宅の写真を見せ合う人まで現れました。
数年前の投稿ですが、今でも時々「いいね」が付きます。
あれほど反響があったのは、部屋が散らかっていることに悩んでいる人が、それだけ多かったのでしょう。
私がこの投稿を書いたのは、「部屋が散らかっていて落ち込む」というお母さんの投稿を見かけたからでした。
そして、編集者だった私は、それまで気づいていませんでした。
誌面の写真が、誰かを落ち込ませてしまうことがあるなんて。
少し申し訳ない気持ちにもなりました。
今なら、インスタグラムできれいな子ども部屋を見て落ち込む人もいるかもしれません。
でも、あれも「こう見せたい」を写していると考えた方がいいでしょう。
現実とは少し違います。
そういえば、以前、ある広告批評家がこんなことを言っていました。
「人生は、広告を模倣する。」
深い言葉だと思います。
広告も、雑誌も、インスタグラムも、「こうありたい」を映しています。
でも、それをそのまま真似しなくてもいい。
あの時の大バズりは、「そうだよね。真似しなくていいよね。」
そんな声が集まったのだと思っています。
トビラコ店主
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