2026.08.15 sat

トビラコへようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。療育施設、園、クリニック等の法人様専用の商品は、こちらもご覧ください。
 

ここから先は、トビラコ店主の店先おしゃべりです。

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「夢中になっている本を『貸して』と言われたら、どうする?」

こんな質問が、トーキングゲームの質問カードにあります。
いくつかの答えがあるでしょう。

もちろん、正解はありません。
1)「貸さないよ。今、読んでいるから」
2)「いいよ」と、すぐに貸す。本当は貸したくないけれど。
3)「読み終わったら貸すよ」
4)「図書館に同じ本があったよ。それを借りたらいいよ」

この質問には、アサーションというコミュニケーションの考え方が入っています。
アサーションとは、自分も相手も尊重するコミュニケーションです。
自分も相手も尊重するためには、相手の気分を害さないように、自分の気持ちを伝えたり、上手に断ったりすることも必要です。

弟は、それがなかなかできませんでした。
仕事で欠員が出ると、頼まれるまま代わりに出勤していました。
それで体がもつならいいのですが、無理を重ねて疲れ切ってしまいます。
私は、
「その日は予定があるから、と言って断ればいいんだよ」
と何度も言いました。
でも、なかなかできません。

頼まれる。
引き受ける。
無理をする。
それを繰り返して、最後にはキレて会社を辞める。
そんなことが何度かありました。

ところが最近、上手に断ることを覚えたようです。
欠員が出そうなので、引き続き仕事をしてほしいと言われた時、
「丸一日はできないけれど、1〜2時間くらいならできます」
と答えたそうです。

これまでの弟は、0か100かでした。頼まれたら全部引き受ける。もう無理となったら、全部やめる。その間の選択肢を見つけることが、なかなかできなかったのです。
誰にでもできること、と思われるかもしれません。

でも私は、
「やっとここまで辿り着いた」
と、感慨深いものがありました。
全部引き受けるか、全部断るかではない。
自分にできることと、できないことを相手に伝えて、折り合えるところを探す。
これもアサーションなのだと思います。

発達障害のある人のコミュニケーションというと、いわゆる「コミュニケーションスキル」に目が向きがちです。
でも、
「自分も相手も尊重する」
という考え方も、もっと伝えられていいのではないでしょうか。
上手に断ることは、相手を拒絶することではありません。
自分を守りながら、相手との関係も続けていくための方法なのだと思います。

トビラコ店主

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