トビラコへようこそ
~店先で、ちょこっとおしゃべり~
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宿題を出すのを忘れた先生を歓迎する子はいても、責める子はあまりいないと思います。
でも、弟は違いました。
弟が特殊学級(現在の特別支援学級)にいたころの連絡帳が、実家を整理していたら出てきました。
先生と母とのやりとりが興味深くて、つい読み込んでしまったのですが、そこに、宿題を忘れた先生が弟に怒られた話が書かれていました。
先生は日曜日に、弟のために宿題を作ってくださったそうです。
ところが月曜日、その宿題を家に忘れてきてしまった。
それを弟に告げたところ、怒られた、と。
弟が怒った理由は、二つ考えられます。
ひとつは、予定していたことが急に変更になってしまったこと。
当時から、予定変更が苦手だったことがわかります。
そして、もうひとつ。
連絡帳の前後を読むと、同じクラスに高学年の児童がいて、弟はその子と同じように、自分も宿題をやりたがっていたようなのです。
知的障害があっても、勉強したい。
高学年のお兄ちゃんのように、自分もなりたい。
そんな気持ちがあったのではないかな、と思いました。
当時、知的障害のある子には、教科学習よりも生活に必要なことを教えるほうが大事だ、という考え方も強かったと思います。
もちろん、それも大事です。
でも、だからといって、勉強は適当でいいという話ではないと思うのです。
弟のクラスの先生は、子どもの理解力に合わせて宿題を作ってくださっていたようです。
「〇〇くん(弟の名)も、そろそろ計算の宿題を出そうかと思っている」
そんなことも、連絡帳に書かれていました。
だから弟は、高学年のお兄ちゃんと同じように勉強ができることを、楽しみにしていたのでしょう。
成長したくない子というのはいないわけで、それは障害があってもなくても同じなんですよね。
今となっては、この連絡帳はとても貴重な資料です。
いまの言葉でいえば、まさに「個別最適な学び」を、先生方はしてくださっていたんだなと思います。
それにしても。
せっかくの日曜日に、弟のために宿題を作ってくださった先生には頭が下がります。
そんな先生の苦労も知らずに、宿題を忘れたと怒るなんて。
今さらですが、弟になりかわって謝りたいと思いましたね。
トビラコ店主
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