トビラコへようこそ
~店先で、ちょこっとおしゃべり~
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ここから先は、トビラコ店主の店先おしゃべりです。
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絵本作家の林明子さんが亡くなりました。
代表作の一つ『はじめてのおつかい』は、妹も私も大好きな絵本です。
妹は重度知的障害があり、発語も多くありません。
ある日、口腔センターの待合室で買い物が大好きな妹のために
『はじめてのおつかい』を読んで聞かせていました。
ページをめくると、赤ちゃんがベビーベッドで眠っている場面がありました。
その時です。
妹が、そのページに描かれた赤ちゃんを指さして、
「あかちゃん、あかちゃん」
と言ったのです。
驚きました。
発語の少ない子が発した言葉は、家族にとって宝物です。
その一言を、何度も頭の中で繰り返し、大切に心の引き出しへしまっておきます。
さらに驚いたことがありました。
その日、待合室には、たまたま赤ちゃんを乗せたベビーカーがありました。
妹は、その赤ちゃんを見ても、
「あかちゃん、あかちゃん」
と言ったのです。
林さんの絵本には、発語の少ない子が、思わず言葉にしたくなる何かがあったのかもしれません。
福音館書店は、林さんを追悼し、林さんのメッセージを投稿してくれました。
福音館では4月に、林明子さんの作品世界とその舞台裏などを収めた『子どもを描く 林明子の世界』を刊行したばかりでした。
本書の冒頭に林さんの絵本に対しての思いが、掲載されています。
林さん、沢山の素敵な作品を、本当にありがとうございました。 pic.twitter.com/fPHeWu4yCb
— 福音館書店 (@Fukuinkan_PR) July 8, 2026
林さんの言葉を読み、その理由が少しわかった気がしました。
子どもを喜ばせたくて、大人は「たかい、たかい」をします。
林さんは、その「たかい、たかい」をするような気持ちで絵本を作っていたそうです。
だから、妹にも届いたのかもしれません。
林さん、本当にありがとうございました。
トビラコ店主
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