自動下書き

2018.07.24

トビラコへようこそ！

数（数量）がわかっているかどうかを確かめる方法のひとつ。

大きめのマグネットを冷蔵庫に５個並べます。
その下に、すごく小さなマグネット10個を小さくまとめて並べます。

見た目には、大きめのマグネットの方がボリューム感はあります。

なので、「どっちがたくさんある？」と聞かれて、数量がわかっていないと、大きなマグネットと答えてしまうそうです。

昨日、筑波大学附属大塚特別支援学校の根本副校長先生にお聞きした話です。根本先生は、トビラコ店主が編集者時代からお世話になっています。

教材作りにとても熱心で、教材の話になると何時間でも話してくださいます。

「障害のある子が、人がものを覚える道筋を教えてくれるんです」が口癖の根本先生。子供の反応、子供の覚え方を見ながら教材を作っていくので、いつの間にかお店が開けるくらいにたくさんの教材ができてしまいました。

で、数量の話になったときに、大きなマグネットを５個、小さなマグネットを10個並べて、教えてくれたのでした。

一般的に、「５」を教えるのに、おはじき（他のものでも）５個並べて、これが５個、だから「５」はものの数もあらわしているんだよ、と教えることが多いと思います。トビラコ店主もそれでいいと思っていました。

でも、根本先生によると、それでは全然足りないそうです。おはじきだけとか、りんごだけとか、ちょこっと並べて見せるというのでは、例が少なくすぎて身につかないとか。もっともっといろいろなものを同時に見せていくのがいいそうです。

ポテトチップスを５枚並べて、これは「５個（枚）」
トマトを５個並べて、これも「５個」
スプーン５本並べて、これも「５個（本）」
ストロー５本並べて、これも「５個（本）」

というように、いろいろなものを同時に見せて、これも５個、あれも５個と繰り返し教えていくうちに、５の数量という感覚が身につくそうです。

同じ５個でも、ボリューム感のあるものもあれば、そうでないものもあります。

ここで大事なのは、身近なモノ（具体物といいます）を使うこと。感覚として覚えられるようになります。具体物を使わずにプリントで暗記してしまうと、数量の感覚が身につかないので、応用も効かなくなるそうです。

そういえば、昔、「鉄１トンと、綿（わた）１トンでどっちが重い？」というなぞなぞがありました。これ、「鉄」と答えてしまう子が意外と多かったんですよ。

根本先生の話は、それだけで本が10冊はできてしまうほどたくさんあるので、また次回、お伝えしますね。