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「子どもが望まない支援は、支援にはなりません」という話をある先生のシンポジウムで聞いてきました。
書字障害（文字を読めて理解もできるのに書けない）の子は、パソコンができるようになるとスラスラと文章を書ける（打てる）ようになります。
作文の授業もパソコンがあれば、どうということなく文章を仕上げることができるのです。だからパソコンを当然、親も先生も勧めたくなります。
「あなたのため」「〇〇さんのため」ということで両者意見が一致するのですが、では当の子どもはどう思っているのか、ここが肝心です。
ひとりだけ違う扱いを受けることに、まわりの目が気になってパソコンを使いたがらないかもしれません。書字障害があることを知られたくないかもしれません。
こちらがいくらいいと思っても、本人は必ずしもそう思っていない時にどうすればいいのか。
その先生の話によると、それを使うことでどんなメリットがあるのかを体験できるようにするといいと言います。
単にパソコンをポンと与えらただけで、メリットが感じられなければ、使いたがらないのは当然です。
パソコンを使うことで、書くことの苦しさから解放されること。自分の考えを文で表現することのおもしろさがわかるようになる体験。まずそれが先。本人が「あ、パソコン使うとこんなにラクなんだ」と実感して「やっぱり使ってみる」となったときに、初めてそれが支援になります。
良かれと思ってする支援が、本当にその子が望んでいるのかどうかを考えてみることは大切ですよね。
「あなたのため」というのは、子どもにとって呪いの言葉になることもあります。
トビラコ店主より
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