自動下書き
トビラコへようこそ！
〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
読みに困難のある子にとって、音読ほど苦痛なものはないでしょう。
でも、宿題で出るんですよね、音読が。
先日、「合理的配慮」の学習会で、音読が難しい我が子のために家庭でサポートしているお母さんの話を聞きました。参考にしていただけるかもと思いお伝えします。
そのお母さんが考えたことに意表をつかれました。
与えられた「課題の本質」は何か。与えられた課題の学びの本質は何か。そこを問うことを常にしているそうです。
教科書の音読は何のためにするのか。内容をより深く理解するため。でも音読が難しいと、字面を追って声を出すことに気を取られてしまいます。読み間違えが多いとそこにも気持ちが持っていかれます。とても内容が頭に入るどころではありません。そこで、そのお母さんは考えました。「読み」は自分が担当し子どもには聞くことに専念させ、そこに書かれていることの意図をつかめるようにしようと。
「声に出して読む」ことも音読の意図であるならと、お母さんが１行読んだら、子どもがその次の１行を読むというように、１行ずつ交代での音読もしたそうです。全文を音読する負担はなく、でも声に出す音読をしているわけです。
「聞きながら書く」ことも苦手なお子さんなので、授業では「聞く」と「書く」を別にしてもらったそうです。
「学びの本質」を考えた「合理的配慮」は、とてもうまくいきました。「新しいことを知るのは楽しい」と子どもがいい、学ぶ喜びを得ることができたのでした。
「合理的配慮」の目的は、障害のある子の能力を最大限に発揮できるようにすることです。
その子の学びの障害となるものを取り除くことでもあります。この視点さえブレなければ、子どもの特性に合わせたいろいろなことができそうですよね。
トビラコ店主より
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