自動下書き
トビラコへようこそ!
〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
相手の心が読めないとは、どういうことなのでしょうか。
これを解説するのに、必ず出てくるのが「心の理論」の話です。
サリーとアンの話は、あまりにも有名なのでご存知の方は以下の部分は飛ばしてください。
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サリーは、カゴを持っています。アンは、箱を持っています。
サリーは、ビー玉を自分のカゴに入れました。
サリーは、散歩に出かけました。
アンは、ビー玉をカゴから取り出すと、自分の箱に入れました。
サリーが、帰ってきました。サリーがビー玉を探すのは、カゴでしょうか、箱でしょうか。
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野暮な解説をすると、サリーは、アンがビー玉をカゴから取り出して箱に入れたところは見ていないわけです。
なので、「サリーが探すのは、自分のカゴの中」というのが答えです。
これは、サリーの立場になってモノを考えることができるから出せる答えです。でもサリーの立場に立てないと、「サリーが探すのは、アンの箱の中」になってしまいます。ビー玉はアンの箱の中にありますからね。
子どもが4歳以上であれば、間違えないのですが、自閉症児だと5歳過ぎても間違えるそうです。
それが特性なので、自閉症の子に「相手の立場になって考えなさい」という道徳論を解くよりも、ルールとして教えるほうが有効。ルールを破るとどのような目にあうのかという、自分にとってのデメリットを伝えるわけです。
『発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年』(松永正訓著 中央公論新社)に出てくる勇太くんは、特別支援学校の同級生でお気に入りのSさんにしつこくつきまとってトラブルになります。勇太くんに「しつこくされたSさんの気持ちを考えなさい」では通用しません。
「Sさんにしつこくすると退学になるよ。しつこくするのと、学校退学になるのとどっちがいい?」と母は聞きます。すると勇太くんは神妙な顔で「学校に行く。しつこくしない」と答えます。
相手の心を読むのが苦手という特性は、トラブルに発展したり、思春期に孤立してしまうことがあります。たとえトラブルになっても、心の拠り所があれば回復できます。大丈夫と思えます。良き理解者(必ずしも専門知識に詳しい必要なし)、自分らしくいられる居場所。その子が安心できる環境(人的環境含め)を用意することが大切ではないかと思うのです。
これは特性あるなしいん関わらずですけどね。でも特性があるなら、なおさらですね。本田秀夫先生(信州大学医学部付属病院子どものこころ診療部部長)は、学校と家庭以外の居場所をいくつか作ってくこと、とおっしゃっています。さらに付け加えるなら、母親自身も心の拠り所となる人や場所を見つけておくと、子育てが随分とラクになるのではないでしょうか。
トビラコ店主より
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