お知らせ一覧

2019.11.28

トビラコへようこそ!

〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜

 

力のある先生や支援員さんに出会うたびに思うことがあります。
 
それは、引き出しの数の多さです。子どもに合わせた支援をするためには、やはりたくさんの引き出しが必要なんですよね。
 
技(わざ)と言っていいかもしれません。
 
ある校長先生は、子どもがプリントを解いているのをみて、わざと小声(でも子どもにはしっかり聞こえている)で、担任に「この子、伸びてる、もっと伸びるんちゃうか」と囁いてました。子どもの耳がダンボになって、背筋がピッと伸びるのがみてとれました。
 
ある通級の先生は、小数点の位置を教えるのに、大きく書いた数字に、すごく小さく丸めた粘土を、子どもと一緒に貼り付けたり、はがしたりしていました。「ハナクソみたい」と笑いながら、子どもは小数点をいじってました。先生も「ハナクソの位置は、ここだよ」と教えていました。今から思えば、視覚優位とか触覚を刺激するとか、粘土を使う理由があったんでしょうね。
 
ある支援員さんは、うまく他の子と遊べない子が、ダンボールの刀を振り回しているところに、わざと向かって行き、わざと斬られて大げさに頭を抱えて倒れました。そんなことをしているうちに、その子の遊びが少しずつ増えていき、支援員さんなしでも他の子と遊べるようになりました。
 
ちょっとしたことなんですが、こういうことはあまり語られないし、きっと本にも出ていないと思うんです。細かすぎるし、一見とるに足らないことのように見えるし。でも、こういうことの積み重ねで、子どもって気がつけば、できるようになっていたり、成長したりするものなんじゃないでしょうか。デジタルにパッと変わるのではなくて、ね。
 

引き出しの数は、子どもを見る眼力のようなものと場数なのかなあと思います。若いと、どうしてもどちらもか一方、もしくは両方が不足しているので、ひとつの方法を押し通そうとしてしまうことがあります。子どもに合わせるのではなくて、自分が知っている方法に子どもを合わせようとしてしまうわけです。若くなくても、そういう人もいますけどね。
 
「引き出しの数」は、人づきあいするときにも当てはまるかもしれませんよね。その場に合わせたり、相手に合わせたりして、自分の引き出しの中から対応の仕方を変えるとかね。
 
そういえば、思想家の内田樹さんが、相手に合わせて声のトーンを変えられるのが成熟の証だとおっしゃっていたけど、引き出しの数に通じるものがありそう。
 
小さい子は引き出しが、ひとつかふたつしかないから声のトーンも同じ。それが可愛くもあるんですけどね。

 
 
 

トビラコ店主より

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