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2021.09.05

トビラコへ、ようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

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力加減が難しい子どもたちがいます。
 
これは脳の不具合によるものだそうです。
 
友達に親しみを込めて肩をたたくのに、どのくらいの力加減なら相手が不快に感じないかを予測できるのは、脳の司令塔がうまく機能しているわけです。
 
でも、脳の司令塔がうまく働かないと、力加減がわからずに、思い切り叩いてしまうかもしれません。叩かれた方はびっくりします。トラブルになるかもしれません。悪意もなく、ケンカをしたいわけでもないのに。
 
力を加減ができないために、コミュニケーションがうまくいかない場合、どうしたら防ぐことができるのでしょうか。
 
愛読している『発達教育』9月号の特集「力加減の難しい子どもたち」が、とても参考になりました。
 

よく数値にするといいといわれますが、力加減に限ってはそうでもないんですね。
 
お母さんの腕をつかむ力がすごく痛いかったら「いまのは、痛さのレベル5だね」。と教えるのは、一見良さそうです。でも意外にもあまり効果がないそうです。効果がないどころか、お母さんにかまってもらえたと感じてしまうそうです。
 
これは、すごくよくわかります。
 
ASDで知的障害の妹が小さい頃は、食事中によく父の頭を叩いて喜んでいました。いまから思うと笑えますが、父はヘルメットをかぶって食事をしていました。はたから見たら、奇妙な光景ですが、家族はそれが当たり前になっていた時期があります。
 
当時、なせ、妹はうれしそうに父の頭を叩くのか不思議でした。知的障害があると、そういうこともあるのかなくらいにしか思っていませんでした。でも、ちゃんと理由があったんですね。
 
父に「だめだよ」といわれるたびに、かまってもらえたと感じてうれしかったんだと思います。言葉がない妹だったので、相手が反応してくれることが「コミュニケーション」だったのかもしれません。
 
で、どうするかなんですが、ちょうどよい力加減を子どもの手をとって教えるといいそうです。
 
本誌では、父親の肩をたたいて呼ぶことを、母親が教える例が書かれていました。「お父さんをトントンとして呼んで」と、子どもの手を優しくとって教えるのです。同じようにできたら「優しくお父さんを呼べたね」と褒め、父親にも「今の叩き方はちょうどよかったよ。こんなふうに呼んでもらえると嬉しい」と言ってもらうようにするといいそうです。
 
力加減がいいと相手が気分良くなるということを、身を持って教えるわけです。
 

ダメ出しをするのではなく、「こうするといいよ」「こうしてもらえてうれしい」と肯定する仕方で教えるという方法。これ、きっと教えることすべてに共通して言えることではないでしょうか。
 
とくに力加減というのは、感覚の問題なので、言葉で教えるのは難しく、実際に子どもが「このくらいの力加減がいい」を体験できることが大事ですよね。
 
そうすることで、脳に「このくらいがいい」という情報が伝わっていき、少しずつ学習できるようになるのだと思います。
 
『発達教育』という雑誌、頼まれもしないのに、勝手に普及活動しています。専門家と非専門家がどちらも読める、数少ない雑誌です。1冊あたり400円というのもお手頃価格。ただし、年間購読のみの購入になりますが。障害のある子を育てている人たちには、毎回、学びがあると思います。

 
 

 

トビラコ店主

 

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