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2021.11.09

トビラコへ、ようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
 

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感覚は主観であり、その人の脳の反応です。人の頭の中をのぞけないように、他の人がどのように感じているかはわかりません。
 
コロッケのサクサクした衣が口の中で針のように感じる子がいることも、シャワーから出るお湯で肌を刺されるように感じる子がいることも、感覚過敏の特性を知るまでは、私も知りませんでした。手を触られるとヌルヌルと感じるから、相手が親であっても手をつなぐことができない子がいると知った時は、驚きました。

 
感覚はその人の脳の機能の問題であることを、驚きをもって教えてくれる本があります。感覚過敏の本ではないのですが、感じ方が脳の機能によるものであることがよくわかる本です。
 
認知症世界の歩き方』(筧 裕介著 認知症未来共創パブほか監修 ライツ社)です。

 

認知症の人に、世界がどう見えているのか、どう感じているのかが、とてもわかりやすく解説されています。深刻にならずにユーモラスに書かれているのも好感がもてます。私の母(87)が早期アルツハイマーと診断されたのをきっかけに読み始めました。
 
感覚が、脳の機能によるものであることがわかるのは、たとえば、こんな場面です。
 
これまでなんとも感じなかった、お風呂の湯が、ヌルヌルとして不快に感じられるようになってしまう。これまでと同じ温度で入っているお湯が、ものすごく熱く(冷たく)感じるようになってしまう。味覚が過敏(鈍感)になってしまう。この感覚の変化を理解せずに接してしまうと、お互い不幸なことになります。
 
空間認知もまた脳の働きによるものであることが分かる場面が出てきます。
 
電車とホームの間がまるで深い谷間のように感じられて、ホームに足を踏み出せなくなってしまうこともあるというのです。
 
脳の機能の不具合によって起きるこうした現象は、気の持ちようになんとかなるものではありません。だから、無理強いは、相手を不安に陥れて事態を悪化させてしまうことになります。このあたりも、感覚過敏のある子とのつきあい方に似ているなと思いました。
 

 

 

トビラコ店主

 

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