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2021.11.12

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発達障害とことばの相談 子どもの育ちを支える言語聴覚士のアプローチ』(中川信子著 小学館)は、言語聴覚士の支援の仕方を、専門外の人にもわかりやすく書かれた本です。
 
著者の中川信子さんは、言語聴覚士の草分け的存在。ながく、現場で子どもたちをみてきたからこそいえることが、ふんだんに書かれています。
 
そもそも言語聴覚士って、どんな仕事なのか。そこからわからない方にも、おすすめです。
 
言語聴覚士の仕事の範囲は幅広いことが、本書を読むとわかります。「言語」とつくくらいだから、言葉まわりのことだけと思われるかもしれません。じつは、私自身も、ある時までそう思っていました。言葉まわりの仕事をしている人たちが、なぜ発達障害の子とかかわるのかが、不思議だったのです。
 
いまほど、発達障害のことが理解されていない時代、「発達障害の子は、発語の遅い子が多かったから、言語聴覚士がかかわっていた」という話を聞いたことがあります。「言語」を入り口に発達の支援をしているわけです。
 
なので、言語聴覚士は医療、保育、教育の分野の知識をもちつつ、コミュニケーションがうまくいくように、その子を支援するという位置づけになっているようです。この点は、意外と知られていないかもしれませんよね。
 

で、本書ですが、脳のちょっとした不具合からおきる、言葉の問題や発達障害が、とてもわかりやすく書かれています。
 
大脳とは3段重ねの鏡餅の橙である、と解説されている箇所は、秀逸。
 
言葉やコミュニケーションは、橙にあたる大脳の働きによるものです。橙を支えているのは、土台となる大きな2つのお餅。一番下は、体の働きの脳で「脳幹」です。次の段のお餅は、気持ちの脳である「大脳辺縁系」です。この2段のお餅に支えられているのが、「大脳」である橙。だから、橙だけを磨いてもダメなわけで、体の動きや気持ちの領域をしっかりとさせて初めて、橙も安定するわけです。
 
「ゆっくりの、でも、着実な歩みを支える価値観をもっていると、障害や特性があっても、よく育っている」と語る中川さん。鏡餅3段重ねとも相通じるところがあるように思いました。
 
やはり、長年たくさん子どもを見ている人の言葉には重みがあります。
 
2009年に出版された本ですが、版を重ねて今でも多くの人に読まれています。

 

 

トビラコ店主

 

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