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2017.08.15

トビラコへようこそ!
 

ゲームばかりやって勉強しない、どうしたらいいか。
 
という親の悩みというかぼやきを一体どれくらい聞いたことでしょうか。トビラコ店主が子育て雑誌の編集をしていた10年以上前からずっと続いている問題です。いやもっと前からでしょう。20年以上続いているのかもしれません。
 
「ゲーム依存」などという言葉がチラチラ視野に入ってくると、ますます親としては悩んでしまう。これに対してズバリ正解というものはないように思います。子育てに正解ってないわけですから、ゲームに限って正解があるわけでもないでしょう。
 
正解はないのですが、なるほどと思った二つのケースをご紹介します。
一つはゲームをさせた家庭、もう一つはさせなかった家庭です。
 
ゲームなんて絶対にイヤ、取り上げてバキバキ壊したい、という人は1)のゲームをさせた家庭を読むと腹がたつと思いますのでスルーして、2)のゲームをさせなかった家庭へ進んでください。
 
いやいや、子どもが好きなものを取り上げるのは、どうなのかなと迷っている人は1)からお読みください。
 

1)ゲームをさせた家庭
 
トビラコ店主が親しくさせていただいている堀内祐子さんがご自身のブログでゲームについて触れています。(http://ぎふてっど.com/ゲームのこと/)堀内さんは「先を照らしてくれる人の話」にもご登場いただいています。
 
堀内家はお子さん4人全員発達障害です。今は成人していたり、大学生だったりします。で、堀内さんのゲームについてのスタンスは「好きなだけやったらいい」でした。
 
堀内さん自身はゲームが嫌いなのですが、自分がイライラして家の中が負のエネルギーに満ちるのはよろしくない、と思ったからゲームを好きなだけやらせていたと言います。
 
ま、でもこれを言えるのは少数派でしょう。
子どもの将来を思えばゲームじゃなくて勉強してほしい。学校に行ってほしい。多くの親はそう考えます。
 
「そんなに夢中になるなら、よほどおもしろいんじゃないの」とでも言おうものなら、「ゲームクリエーターになれる人なんてほんのわずかです」と反撃されるのがおちです。
ま、それはそうですよね。どんな分野でもそれで食べていけるクリエーターになれるのはほんのわずかです。というか、そこまでの力がある子は親の言うことは聞かないでしょう。親に止められて、やめるような子はそもそもクリエーターにはなれません。その程度の「好き」なんですから。
 
ゲームクリエーターではないのですが、ユーチューバーのスター、ヒカキンさんは1日に3回動画を撮って編集しているらしいことをひょんなことから知りましました。スタッフなしで、全部自分で納得いくまでやっているのだとか。これがどれほど大変なことか。好きでなければできないし、その「好き」も生半可なものではありません。何億稼ぐようになっても変わらないらしいですよ。
 
「好き」なことがあって、それをやり遂げるというのは、思わぬ力を発揮します。だから、子どもの「好き」は大事にするのがいいと思っています。反撃されますが、そう思います。でも、やっぱりゲームはダメというなら、それに変わる何か用意してみてはどうでしょうか。と、それが2)です。

 

2)ゲームをさせなかった家庭
 
これも、編集者時代からお世話になっているかたで、中部大学教授の深谷圭助先生の家庭です。深谷先生は「辞書引き学習」といって、辞書で引いた言葉のページに付箋を貼るという方法で、子どもたちに辞書を引く楽しさを教えたことで有名になりました。辞書がここ数年売れるようになったのは、深谷先生の功績も大きいと思います。新学期、辞書の広告には深谷先生がよく登場されます。
 
深谷先生のお子さん(小学生男子で5年生くらいだったと思います)は碁が大好きで、大人顔負けの腕前です。歴史もかなり詳しいと思います。というのも深谷先生自身、歴史好きなので歴史の舞台となったところへ、よくお子さんを連れて行っています。連れていく前にしっかりと予習もさせているようですが。
 
そんな深谷家にゲームの文化はいっさいないし、ゲームが入る余地はなさそうです。今年の夏休みは石垣島に一人で行かせていました。その様子をお子さんが「新聞」という形でレポートしていてそれがおもしろい。
 
深谷先生は、プロだから勉強の楽しさを子どもに教えることができるのかもしれませんが。
 
ここで言いたいのは、ゲームに変わる楽しいものや勉強のおもしろさを知る機会を与えられずに、ゲームは禁止、やりたくもない勉強をさせる、というのはどうなんだろうかということです。
 
あ、あと1)と2)の折衷案として、親の趣味につき合わせる、というのがありますよね。釣り好きのお父さんが息子を釣りにつき合わせているうちに、息子が釣り好きになるというケースは案外多いように思います。で、釣りの帰りの電車で子どもはゲームをやっているとか

 
1)の堀内家の話に戻ると、堀内家のルールは、ニートは許さない。働かないのは許さない、です。ゲーム好きだったお子さんたちは、今は内定をもらった大学生だったり、会社を起こして結婚していたり、そして学校へ行かずにパソコンに「好きなだけ」向かっていた娘さんは、今パソコンでバリバリお金を稼いでいたりするそうです。
 
1)と2)に共通しているのは、子どもが「好きなこと」をやれていたということなんですよね。

 

トビラコ店主より

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人気ブロガーのアマミモヨリさんが「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」をブログに書いてくれました。おもしろくて、ためになる使い方です。

http://ameblo.jp/amami-blog/entry-12282332914.html?frm_src=favoritemail

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トビラコが編集した本

発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)

発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)

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