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〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
「発達に遅れがあるから厳しく教えないとできるようにならない」」
「いや、発達が遅れているのだからできなくても仕方ない」
この両極端な考え方に対して、そうではないよ、と教えてくれるのが『保育園・幼稚園のちょっと気になる子』(中川信子著 ぶどう社)。
著者の中川信子さん(言語聴覚士)は、発達に遅れのある子や課題のある子は、そうでない子よりも細かいステップに分けて、子どもがラクに対応できるように考えることが必要だと述べています。
この本は、タイトルにあるように園の先生向けなので例にあげているのが、園での生活が多くなります。が、保護者でもとても参考になります。
たとえば、園の送り迎えでの場面。
子どもを園に預けにきたお母さん、忙しいのでしょう、子どもへの「バイバイ」もそこそこにサッサと立ち去ってしまいます。お母さんの姿が見えなくなると、子どもは帽子をむしり取るように脱いで投げつけ、カバンをロッカーに入れず放り投げて、靴を履き替えることもせずに、裸足のまま園庭に駆け出してしまいました。
保育士さんの目には、「朝のお支度ができない子」と映ります。
そこで、中川さんは、なぜお支度ができないのかを考えてみてほしいとして、さまざまな角度からの原因を例に出します。
生理面 寝不足、空腹、風邪気味で機嫌が悪い
心理面 別れ際にお母さんがちゃんと「さよなら」してくれなかった。
登園が遅くて、すでにみんなが園庭で遊んでいたので出遅れ感があった。
環境面 先生の声が、高圧的、命令形、たたみかけるような調子だったのでイライラした。
改善として
お母さんと別れを惜しみ、子どもがお母さんにちゃんと「いってらっしゃい」できるようにする。
他の子への遅れ感をなくすために、10分早く登園してもらう。
先生は声かけではなくて、可能な範囲で(支度を)手伝う。
(先生は)「やらせなくては」という焦りの気持ちの代わりに、じっくりと「手伝ってあげるよ」という気持ちで声をかける。
どうしでしょうか。これ、子育ての場面でも役立ちそうですよね。
私は、心理面のところで、ハッとさせられました。大人は次の用事に頭が切り替わっているので(仕事のこととか、買い物のこととか)、子どもと園に着いた時点で「はい」と預ける感じになってしまうかもしれません。でも、子どもはまだ頭が切り替わっていないかもしれません。特に切替えが苦手な子はそうなるでしょうね。
園庭にみんなが遊んでいるの見て、出遅れ感をもつ、というのもわかる気がします。
中川さんの「細かいステップに分けて」というのは、こういうことも含まれるのでしょう。ただ、これはマニュアルでもないし、これが正解というのでもありません。さまざまなな角度から細かくみてくださいね、という例にすぎません。
そして、園の先生に向けて、発達に遅れや課題を抱えた子のためのこうした丁寧な見方を他の子にもできるようになると、どの子にとっても過ごしやすい園になりますよ、という話。
これも本当にそうです。発達に遅れや課題のある子、ひいては立場の弱い子がラクに過ごせる社会が、そうでない子にも居心地にいい社会になるはずなんですよね。
トビラコ店主
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