トビラコへようこそ！
〜店先でちょこっとおしゃべり〜
「おもしろい子に育ってくれたわ」と、その人は言いました。
発達障害のお子さんが3人。長女は成人し、下の二人のお子さんは不登校などを経て、今は中学生と高校生。そのうちの一人は４年間鬱々とした時期を経て、現在はインターナショナルスクール。まるでそれまでの時間を取り戻すがごとく、弾けて友達ができました。日本人ではないけどね。
インターナショナルスクールで学校生活を謳歌する息子を見て、彼には日本の学校があわなかったことにその人は気づきます。
誘ったり、誘われたりして都合が悪ければ、都合が悪いとはっきりと言い合える。してほしくないことには「ノー」ということが当たり前。この当たり前のことが日本の学校では通用しない。同調圧力となって、自分を殺さなければならないことがある。それがわからないと「空気が読めない」と言われてしまう。
インターナショナルスクールだって問題を抱えているかもしれない。でも、国籍も、肌の色も、習慣も、信じている宗教も違う同士が集まっているところでは、わずかな差なんて気にならないんじゃないかな。違うのが当たり前の前提だから。
学校に行けなくなった息子のために、母親が思い悩んだ選択だったけど、これがとてもいい結果となりました。空気を読む必要もなく、多少変わったことをしても咎（とが）める人がいない。そんな環境だから弾けることができた。そして「おもしろい子」に育ってくれている。そう思える親もいいですよね。
どんな子に育ってほしいかと聞かれて、「素直な子」「やさしい子」「思いやりのある子」など親の願望はいろいろです。でも「おもしろい子」というのは、その子の独自性が尊重されているようで惹かれます。「変わっている子」「みんなとなじめない子」は「おもしろい子」に育つ素養は十分にあるんじゃないでしょうか。無理にまわりに合わせようとするとその子の「おもしろさ」がなくなってしまいそう。
トビラコ店主より
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