トビラコへようこそ!
〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
発達障害の特性にとても詳しい人たちがいます。
さらに、診断名ごとに療育に詳しい人たちもいます。
専門家というわけではないけど詳しい。
それがいけないということでは、もちろんありません。
知識や情報は必要です。わけがわからないように思える子どもの行動の意味がわかるようになります。
「こだわり」であったり、急な予定変更にパニックに起こすことだったり、急に耳をふさいだり、偏食が激しかったり。知識があるからこそ、子どもに無理強いしたりしないですみます。
で、それはさておいて、やや話ずれるのですが、トビラコ店主が、いいなと思う先生たちは、発達障害の特性や診断名を口にすることはほとんどありません。著作が何冊もあって、大学と大学院で専門に勉強しているので、知らないはずはありません。でも、「自閉症だから」とか「ADHDだから」というのを聞いたことがありません。
それよりも、子どもがなぜそのような行動をとるのか。どうすれば、子どもが納得するのか。特性よりも、その子個人の困り感に目が向いています。そして、そこから、うまく接したり、環境を整えたり、教材や教具が生まれたりしているのです。
コミュニケーションがうまくとれない子たちのために、コミュニケーションゲームを授業の一環に組み入れている特別支援学校があります。コミュニケーションのスキルを「トレーニング」するのではなく、まずは、人の話を聴くのはおもしろい、自分の話を聞いてもらえるのは心地よいと思えるための教具を作ったりしています。
写真は、筑波大学附属大塚特別支援学校の佐藤義竹先生の手作り教具。コミュニケーションゲームで使うリアクションボード です。
相手の話を聞き終わってからボードの中で、自分の気持ちに近いものを掲げて相手に見せます。すると、話した方も「話を最後まで聴いてもらえている」と感じることができます。聴く側もボードを掲げるために、話を最後までよく聴くようになるそうです。
それをヒントに作ったのが、
「きもち・つたえる・ボード」。
ADHDだから気が散りやすいとか、知的障害があるから話を理解できないとかいう特性から発しているのでなくて、どうすれば子どもがコミュニケーションを楽しめるのか。いい先生というのは、いつも子どもから出発しているように思えるんですよね。
障害の特性を理解しただけでは、支援にはつながらないことをよく知っているのは、現場で長く教えてきた先生だからこそなんでしょうね。
特性について、あるいは脳の仕組みについてあれこれ知っていて解説されたとして、それが支援につながらなければ意味がありません。
障害の特性については、やや勉強不足なところがあったとしても、子どもにとって良きことを考えて試行錯誤してくれる先生もいます。
昔だって、きっと発達障害の特性を持った子はいたと思います。でも、特性を理解していなくても、なぜ、どうして、どうすれば、ということをいつも考えて子どもに接して、なんとかうまくやっていた先生っていたはずなんですよね。
あ、でも、繰り返しにしなりますが、知識や情報は大事です。でも、子どもが先、知識は後、ということを言いたかったのです。エビデンスばかりを求めてしまうと、前に進めないこともあります。エビデンスはないけど、なんだか、うまくいくという場合もありますからね。で、その後、研究技術が進んで、調べたら、エビデンスがあったということもあります。
トビラコ店主
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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
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