トビラコへようこそ！

〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
 

自分がいま、どんな気持ちでいるのかを知ることって、難しいことがあります。
 
特に、今の時期のように「自粛」ムードで、普段あたり前にできていたことができなくなってしまうとモヤモヤします。子どもも最初は休校で、ちょっとうれしかったかもしれないけど、それが長く続くとやはりモヤモヤしたりイライラしてくるんじゃないでしょうか。
 
感情を見える化して言葉にするために作られた教材があります。「いま、どんなきもち？」です。おもに、自閉症などの発達障害の子用ですが、名づけようのないモヤモヤを絵と言葉にしてもらうと、あ、いま「はあ〜」だなと自覚できて妙に納得できたりします。
 

大阪府人権教育研究協議会制作
いまどんなきもち？　ポスターは自由にダウンロードできます。こちらからどうぞ。

 

 
このポスターの優れているところは、「感情」の並べ方です。
 
よく見てください。プラスもマイナスもバラバラに並んでいます。
 
「うれしい」というグループを作って「えっへん」「うきうき」「やったー！」「ほんわか」が同じ列に並んでいません。
 
「おこってる」というグループを作って「なんでやねん！」（大阪の学校で使われているので）「くそおー」「ムカつく〜」がまとまっていたりしません。
 
プラスの感情、マイナスの感情が並列でグループ分けされていないのです。
 
並列させたり、グループ分けしたりしないのは、人の感情にいい悪いはないからです。プラスの感情が良くて、マイナスの感情が悪いということはありません。プラスともマイナスとも分類しようのない感情もあります。というか、通常はどちらでもない感情の方が多いかもしれませんよね。平熱というか。
 
人の感情にいいも悪いもないという話を聞いたときは、目からウロコでした。怒りの感情は悪いことではないんです。ただ、怒りに任せて人や自分を傷つけたりすることは避けたいよね、ということだと思います。
 
わきあがってきた感情にいいも悪いもないけど、このわきあがってきた感情を名づける（ラベリング）ことで、自分はいまどんな気持ちでいるのかがわかって、自分を理解する助けになるというのがこの教材。自分って、意外と厄介なんですよね。
 

写真は本文と関係ありません。春らしい日だったのでパチリ。
 
 
 

トビラコ店主

 
 

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