トビラコへようこそ!
〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
学校と家庭が連携しやすい支援のひとつに「視覚支援」があります。
視覚支援とは、見える化です。言葉や文字では伝わらないことも見える化すると具体的でわかりやすくなります。例えば、写真は着替えの手順を見える化したもの。筑波大学附属大塚特別支援学校の佐藤義竹先生の自作ツールです。

そろそろ発売されていると思いますが、『教育技術小一小二 7/8月号』(小学館)「自立を促す 視覚支援ツール活用法」というテーマで佐藤先生(筑波大学附属大塚特別支援学校)を取材させていただき、このツールもご紹介しています。
ここで、私が感心したのは、着替えの「暗黙の了解」まで見える化していることです。
教室など他の人たちと一緒に着替えるときには「暗黙の了解」があります。体操着や水着に着替えるのに、パンツ一枚、あるいは全部脱いでスッポンポンになってから着替えたりはしませんよね。上半身と半身と分けて着替えます。それが「暗黙の了解」です。
たびたびここでお伝えしたことがあるので、またあの話かと思われるかもしれませんが、またあの話をします。
佐藤先生の学校で、バスで高等部の生徒たちがスキー合宿に行った話です。パーキングエリアのトイレで、生徒たちが一斉にズボンを下ろしてお尻丸出しで用を足していたそうです。幼児ではありません。高校生です。その姿を見てぎょっとした付き添いの先生は、トイレで用を足している姿を絵カードにして学校のトイレに貼りました。そこには「かっこよくおしっこしようぜ」と書かれています。
ある程度の年齢になった男子の場合、小用を足す姿を親は見ません。幼児の頃のままの姿で用を足しても家族はわからないけど、同級生の目には「変な子」として映ってしまいます。「お尻丸出しにしない」は、「暗黙の了解」です。男子がいつ頃、何がきっかけで覚えるのかはわかりません。
女子ならスカートのまま体操服のパンツを履いてスカートを脱ぐ、というのもそう。パンツ一枚になるまで全部脱いでしまってから着替えているようでは、やはり奇異な目で見られてしまいます。家ではそれでもいいんですよね。実際に、そうして着替えているお父さんっていますからね。
家ならやっていいことでも、教室など公の場ではちょっとまずいことはいくらでもあります。その一例が「着替え」です。これを視覚化した佐藤先生はさすがと思いました。
着替えてからのチェックも見える化しています。

これも、いいですよね。「ちゃんとしなさい」と抽象的なことを言われてもわかりません。どこをどうすればいいのかを自分でチェックできるようになると、そのうちに習慣化して絵カードがなくてもできるようになるかもしれません。
もし、子どもが学校で視覚支援をしてもらっているようなら、先生に見せてもらってはいかがですか。家庭でも同じものが使えそうなら連携できます。佐藤先生の学校でも希望した家庭とは連携して視覚支援をしているそうです。「見える化」は、言葉で説明するのと違い、誰が見てもわかるというのがいいところだと思います。
トビラコ店主
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