お知らせ一覧

2020.06.20

トビラコへようこそ!

〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
 

「感覚過敏」でマスクがストレスになっている小学生の母親の話が新聞に掲載されていました。
 
マスクが着けられない・・・「感覚過敏」の苦悩 わがままと誤解も

 
ことはマスクだけの話ではありません。「感覚過敏」という特性があることを広く知ってもらえる内容です。短い記事ですが、わかりやすく伝えてくれています。
 
この記事に登場する国立障害者リハビリテーションセンター研究所の井手正和さんは、発達障害の感覚過敏の研究では第一人者です。私も井手さんの公開セミナーで感覚過敏の仕組みについて知ることができました。自閉症スペクトラム症の脳の仕組みと関係しています。私たちは、刺激をそのまま受け止めているわけではなく、「適当にごまかして」あるいは最初は強い刺激でも「慣れる」ということをして受け止めているそうです。「脳がごまかしている」と井手さんはおっしゃっていました。
 
一種の防衛とも言えるかもしれません。でも自閉症スペクトラム症で感覚過敏の特性のある人(子)の脳は、「ごまかし」も「慣れ」もないそうです。刺激をとても正確に受け止めているそうです。正確に受け止めすぎて疲れてしまうともいえるかもしれません。
 
新聞記事では「刺激のボリュームを調節できない」特性と、とてもわかりやすく説明していました。
 
話が少しそれますが、妹は聴覚過敏です。ある時、地下鉄のコンコースを歩いていたら、行く手でものすごい音で工事をしていました。言葉をうまく発することができない妹ですが、顔色が変わって絶対にそこを通りたがりませんでした。そこで急いで一番近くに出口から地上に出ました。すると、妹はホッとした顔をして緊張が一気にほぐれるのがわかりました。
 
私に「聴覚過敏」という知識があったから、すぐに妹を避難させることができました。でも知識がなければ、単にわがままとか、我慢して通り過ぎればいいと思ったかもしれません。
 
「わがまま」「我慢」は、感覚過敏の特性がある人(子)にとってつらい言葉です。脳の仕組みの違いはどうすることもできません。なので、もっと広く知ってもらえたらと思いますね。ただ、知識がなくても、子どもがこれほど嫌がるんだからなんかあるだろう、と思ってくれる人はいますよね。
 
マスクをつけていない人をみて「なんか理由があるんだろう」と思ってほしいと、新聞記事で語っている中学2年生の加藤路瑛さん(14)は、ご自身も感覚過敏でとても苦労している方です。1月に「感覚過敏研究所」を立ち上げたそうです。
 
加藤さんは、「なんか理由がある」の理由を缶バッチにして販売しています。感覚過敏についても思いも書いています。当事者の声なのでとても説得力があります。ぜひ、のぞいてみてください。

 
 
 
 

トビラコ店主

 
 

 

********************************

小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
********************************

ウェブサイト以外でも発信しています。

Facebookはこちらから(日々、なんか発信しています)

LINE@はこちらから。イベントのお知らせなどもしております。

友だち追加
 
********************************
 
【香りお試し便のお知らせ】
tobiracoでは、発達障害の子のための「補完医療」として療育アロマを発売しています。
 

 
tobiracoの療育アロマって、どんな香りなの?
という方のためには「香りお試し便」(費用は切手代のみ)をお届けしています。
 
「香りお試し便」は、
専用の厚紙のスティック(試香紙)に「おだやか」と「きりり」の香りを染み込ませてお届けします。

詳しくはこちらから。
********************************

トビラコが編集した本
 
発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
 

 
 
発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)
 

********************************