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小学校6年間で習う漢字は、1006字と決まっています。どの学年で、どの漢字を習うか。各学年ごとに習う漢字が「配当」されているので、配当漢字といいますが、この配当漢字も決められています。
どのような基準で決められたのかというと、とても長い話になって戦後の国語教育にまで遡るので割愛します。
ここでは、漢字ドリルの話です。私が編集者時代に学校の先生からお聞きしたものを交えながらお伝えしますね。
漢字ドリル(プリント)は、1年生から6年生までに習う漢字が1冊にまとまっているものがおすすめです。6年間に学ぶ漢字を見渡せるドリルなりプリントということです。その理由は次の2点です。最後に、電車大好きな子向けの漢字ドリルもご紹介します。
1)遡って学習することができる。
漢字学習は学年を超えた一連の教科です。たとえば5年生になって、急に漢字が苦手になったとします。この場合、5年生の配当漢字だけを復習しても解決しなんですよね。その前の学年、場合によっては前の前の学年からやり直したほうがいいことがあります。どの学年あたりで怪しくなってきているのかが、遡ることでわかります。
1年生で習う漢字は10割書ける。はい、OK。2年生の漢字は、まあ8割くらい書ける。3年生になると、かなり怪しくて、半分くらいしか実は書けなかった。こういう場合は珍しくありません。となれば、3年生からやり直してみるといいと思います。2年生からでもいいかもしれません。「こんなの簡単」「読める」「書ける」という「できる」からスタートすると勢いがつきます。3年生くらいになって、「あれ?」となって、「そうかそうか、このあたりからやり直せばいいんだ」ということを本人も自覚できますからね。
2)熟語を覚えるのによい
「熟語」でつまずく子は少なくありません。漢字が2文字以上組み合わさって意味をもつのが熟語です。
熟語のやっかいなところは、組み合わさる漢字によって読み方が変わることです。
「息子(むすこ)と、山に登って、一息(ひといき)つく」というとき「息」の読み方が変わります。そこに加えて配当漢字の問題もあります。「子」は1年生で習う漢字ですが、「息」は3年生で習います。
漢字とひらがなの混ぜ書きで覚えるよりも、「息子」と覚えてしまったほうがいいように思うのです。「むす子」って変じゃないですか? 「息」という字は、画数が多いわけでもないし、複雑な漢字でもありません。ま、学校の方針とは異なるんですが。
ということで、1〜6年生までの漢字を網羅したおすすめのドリルを2冊、ご紹介します。
『新版 陰山メソッド徹底反復漢字プリント小学校1〜6年』(陰山英男著 小学館)
「徹底反復」と銘打っていますが、反復練習が苦手な子もいると思います。そこはその子に合わせた使いかたでもいいのではないでしょうか。そんなこと言うと、陰山先生に怒られそうですが。。。
このプリントは、1)最初に文章を音読し 2)音読した文章に使われている漢字(熟語も含む)を穴埋めしていく形式です。最初に正解があるのがいいと思います。そのほか熟語だけのページもあります。
いきなり書き込まずに、コピーしてから使うことをおすすめします。マスが小さければ拡大コピーでもいいですし。学年を遡ると、意外と低学年の漢字を忘れているということも発見できます。そうしたら、忘れている漢字の練習をして覚えていけばいいわけです。
もうひとつは、先日から、おすすめしている、電車好きの子におすすめの電車ドリルシリーズです。
『図鑑漢字ドリル 小学1〜6年生 鉄道』(学研プラス)
学年別配当漢字表だけではなく、小学校で習わない都道府県の漢字も掲載されています。
レベル1−3 3年生までの漢字
レベル4−5 4年生までの漢字
レベル6−7 5年生までの漢字
レベル8−10 6年生までの漢字
というように、1学年ずつ分けるのではなく、3年生までをひとまとめにしています。そうしないと熟語の学習は成り立たないからだと思います。
早速、ページを見ていきましょう。
漢字が入るマスが色分けされていて、その色で、何年生に習うかがわかるようになっています。
これは、かなり個人的に興味を惹かれたページ。
私が日常使っているローカル線です。知識も満載です。将来、「蒲田駅」と「京急蒲田駅」が繋がって新線の「蒲蒲線(かまかません)」ができるとは知りませんでした。
各ページに情報や知識満載なので、鉄道好きはたまりません。
このドリルも、コピーして使うことをおすすめします。コピーしたほうが書きやすいですからね。何回でも練習もできますし。ところで、このドリルを使うにあたって、一つ提案。国語の辞書と併用するのもいいかもしれませんよ。辞書引き、それ自体が学習ですからね。
トビラコ店主
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