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2020.06.29

トビラコへようこそ!

〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
 

自分が学校に行っている間に、お母さんがいなくなるかもしれない。
そんな理由で不登校になる子がいるという話を聞いたのは、10年近く前だったでしょうか。話してくれたのは、都内のある小学校の通級の先生でした。
 
学校に行きたくないから不登校というのではなく、学校に行きたくても行けない子がいることをその時知りました。
 
これと同じ話が、リエゾン ーこどものこころ診療所ー(1)(ヨンチャン画 竹村優作著 講談社)に出ています。
 
事態は深刻。父親と二人暮らしの女の子の話です。妻を自殺で亡くし、うつ病となった父親は、無気力。家の中はゴミが散乱しています。朝、登校する子どもたちの姿を、窓からうらやましそうに眺める女の子。学校に行きたいのに行けないのは、父親が「死にたい」と言ったからでした。母親の自殺を経験している子にとって、これがどれほど酷な言葉であるか。そこに気づかない父親。それだけ気持ちに余裕がないともいえます。
 
親は、子どもにとって絶対的な存在です。私は中学生の頃、親もいつか死ぬと気づいた時は、とても怖くて眠れなくなったことがあります。特に親が死にたいと言ったわけでもないんですけどね。それが親の口から「死にたい」と聞いた子は、本当に恐ろしいと思います。親のそばに自分がいてあげなくてはと思うでしょう。
 
この漫画は、児童精神科医が監修、杉山登志郎先生はじめ発達障害の専門家や当事者が取材協力。ほぼ実話に基づいていると思います。親自身が、自分の心をケアすることは、自分のためだけではなく、子どものためにもとても大切。この漫画では結局、女の子は児童相談所に一時保護されたのち、父親とは別々に暮らします。父親と暮らしたくないと女の子が言ったからです。父親は暴力こそふるわないものの、育児放棄による虐待とみなされました。子どもの成長にとって劣悪な環境、そして「死にたい」と自殺をほのめかすことが子どもを傷つける行為にあたるわけです。
 
子どもは、思っている以上に親の苦悩を受け止めてしまうんですよね。
 
 
 
 

トビラコ店主

 
 

 

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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
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