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2020.07.16

トビラコへようこそ!

〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
 
 

相手の視点に立つのが苦手な自閉スペクトラム症の子に、「読み聞かせ」がいいという調査があります。
 
愛読雑誌『発達教育』2020年6月号「他者の視点に立つ力と物語の活用」という特集で、常深浩平さん(淑徳大学短期大学部こども学科)がご自身の調査結果について解説していました。
 
調査した人数が少ないと前置きした上で、自閉スペクトラム症の子に効果のあったものとして物語の読み聞かせをあげています。
 
常深さんによると、人の視点に立つ場面を含んだ物語を7日間にわたって読み聞かせたそうです。その結果、相手の視点に立ったものの見方ができるようになり少なくともその効果は4か月続いているという途中経過の報告でした。
 
物語の読み聞かせのよさは、おそらく誰もが感じているところでしょう。実際読み聞かせが好きな子は多いですよね。でも、自閉スペクトラム症の子が「他者の視点をもつ」という効果に、なるほど思いました。物語は、登場人物の視点でみたりもしますものね。
 
読み聞かせをする上での留意点として、常深さんは次のポイントをあげています。
 
・必ずしもお話を順番に正しく理解することにこだわる必要なし。
・ページを飛ばして脱線して、お話と意図とは異なる部分で楽しんでも、よし。
 
逆に「ちゃんと読み(聞き?)なさい」「ここはこう理解しなさい、どうしてわからないの」などと注意することは避けてとのこと。これは楽しくないですよね。読み聞かせ自体もコミュニケーション。楽しみましょうということですね。
 
気づけば、少しずつ内容に興味をもってきた。ここは理解できていたんだ、と後からわかるような状態がうまくいっている例だそうです。
 
最初から、「他者の視点に立つ練習」というような目的をもつとうまくいきませんよ、ということですね。気づけば、あ、効果があった。そのような感じでしょうか。
 
明確な目的を持つとうまくいかないというのは、よくわかりますね。仕事というわけでもなければ、製品を作っているわけでもありません。目的のために何かを強いるのではなくて、気がつくといつの間にかというのがいいですね。

 
 
 
 

トビラコ店主

 

 

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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
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