トビラコへようこそ!
〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
ADHDの子をほめることについて、な〜るほどと思った話。
阿部利彦さん(星槎大学大学院)『大人が変われば、子どもが変わる発達鍾愛の子どもたちから教わった35のチェンジスキル』(阿部利彦著 合同出版)に出ていた話です。
何かをし終わったらほめようとすることに、阿部さんはちょっと待ってと言っています。集中が持続しない子は、今していることが終わらないかもしれません。途中で別のことに気を取られて終わらないままになってしまうかもしれません。そうすると、ほめられるどころか、「最後までやりなさい!」と叱られるはめになってしまいます。
せっかくお手伝いをしていても、途中で大好きな昆虫、たとえばかまりきりを見つけると、そちらに気を取られてしまいます。お手伝いをやりたくないんじゃなくて、かまきりの動きに目を奪われてしまっているわけです。かまきりと出会うまでは、きっちりお手伝いをしていたのです。
だから、お手伝いの途中でも「ここまでよくできているね」とほめるようにするといいのだそうです。
「途中で別のことに気をとられる」ことを、専門的には「注意の転動性が高い」というそうです。注意を持続させることが難しいために別の刺激に注意関心が向いてしまう。それが「転動性が高い」。スイッチが転じて、そちらに動く、そんなことなのかな。
わが子を見て、思いあたる人もいるかもしれませんね。だから、お手伝いを途中でやめてしまったとしても、そこまでのことをほめる。つまり途中でもほめる。そうすると、子どもは自分の頑張りを認めてくれた、それなら最後までやろうかな。そんな気持ちになれるという阿部さん。な〜るほど。
「最後までやり遂げる」という価値観だけにとらわれてしまうと、途中までの頑張りが、なかったことにされていまいますよね。
「注意の転動性が高い」。自分にもわりと思いあたることがありますね。いくつもの仕事を同時進行させるときは、意外と転動性が高い方がいい場合もあるんですけどね。ひとつの仕事だけに集中してしまうと、ほかがおそろかになるので。でも、それはまた別の話なんでしょうね。
トビラコ店主
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