トビラコへようこそ!
〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
学校で「それがあるとうまくいく」「それをしてもらえるとうまくいく」というのが、「合理的配慮」なのかもしれない、とお伝えしました。
そのうまくいくモノや方法を、どう担任にお願いするかです。
法的な義務を盾に切口上で「合理的配慮は、法的義務があるはずです」。確かにそうかもしれないけれど、これはダメですよね。先生の勉強不足を責める、これもダメですよね。セミナーに通い詰めて、関連書をかたっぱしから読んで勉強している人の中には、これをやってしまう人もいるかも。情報や知識を先生以上に持ってしまうと、つい、先生の勉強不足に腹が立ってしまうのです。でも、子どもにとってよりよい方法をとってもらうことが目的なわけですから、知識をひけらかす必要もありません。
それは重々承知。知識も情報もたくさんお持ちのお母さんの中には、「まずね、先生の横にピタッとくっついてね、先生お願いがあるんですぅっていうとうまくいく」という人もいます。そうかもしれません。それができる人はその作戦もいいでしょう。でも、私はできないかなあ。心のどこかで(あなた勉強不足だからと)相手を見下しているように思えてしまうのです。相手は思い通りに動かすためのテクニックに聞こえてきてしまいます。
私がこれまで聞いた中で、いちばんしっくりきたのは、老舗の親の会の元理事長の方の話です。ご自身の息子さんが発達障害だったので親の会を立ち上げました。発達障害という言葉が知られるかどうかという頃です。発達障害の理解を広めるのにとても尽力された方でもあります。
彼女は、先生に味方になってもらいましょう。そのために「交渉上手」になりましょうとよくおっしゃっていました。
法律だから当然!と強く要求されてしまうと、先生もいい気持ちはしないでしょ。先生が勉強不足と文句ばかり言っていても始まらないし。してほしいことをソフトに伝えましょうよ、と。
「うちでは、落ち着かない時に〇〇を持たせると、落ち着きます。もし学校でも授業中、立ち歩いたりした時は、〇〇を持たせてもらえると落ち着くと思うんです。許可してもらえますか?」
というように。
先生を敵に回していいことはひとつもありません。これは先輩母たちが口を揃えて言います。私は、子育て雑誌の編集をやっていた時代もあり、親と先生と両方から話を聞くことをしていました。先生から聞いた話もします。
連絡帳に挨拶もなしに、いきなり要求だけ並べたてる親もいるそうです。へりくだることはないけど、もっと人間らしいおつきあいをしたいものです。
お世話になっています。暑い日が続きますね。そんな挨拶の一文を入れてから、ところで、お願いしたいことがありまして。。。のように書くだけで、受け取る側の気持ちも違います。
先生と世間話ができるくらいになると、いい情報も自然と入ってくるようになります。たとえば卒業生の就職先でのちょっとしたエピソードとか。「職業訓練だけ一生懸命やっても、職場で挨拶できないとうまくいかないんですよねえ」というような、何気なく先生が口にしたことは意外と勉強になります。
トビラコ店主
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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
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