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2020.08.01

トビラコへようこそ!

〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
 
 

「識字障害」と「嘔吐」はまったく関係ないように思えます。

でも、このふたつを並べると、わかる人には「そうそう」と思い当たるのかもしれません。
 

献本されて、読み始めた『文字の読めないパイロット 識字障害の僕がドローンと出会って飛び立つまで』(高梨智樹 イーストプレス)には、当事者と家族や関係者しか知り得ないであろうとが、いきなり出てきます。
 

高梨智樹さんは、1998年生まれ。重度の識字障害。どのくらい重度かというと、漢字が複雑な図形にしか見えないそうです。
 
彼は、漢字を書き写したり覚えたりすることの困難さを、著書でこんな風に語っています。
 
例えば、○(丸)と△(三角)と□(四角)などの図形が複雑に組み合わせっているものを見せられ、それをあとから思い出して書けと言われたらどうでしょうか。規則性を感じられない図形の重なりは、時間をかけないと写せないと思います。それに近いイメージです。
 
小さい頃から、周期性嘔吐症(いわゆる自家中毒)を発症していた高梨さん。家族も本人も単に「体が弱い」というだけの認識で、学校へはほとんど行けていません。
 
のちに、発達障害のある学生を支援している東京大学先端科学技術研究センター(先端研)の「DO-IT Japan」(ドゥーイットジャパン)のプログラムに参加し、「識字障害のある人は、周期性嘔吐症を持っている人が多い」と教授たちに教えられました。
 
文字をみると吐いたり、頭が痛くなったり、寝込んでしまう人も少なくないそうです。文字から受けるストレスから身を守るための反応なのではないかと教授たちは話しているとか。高梨さん自身、スマホなどの読み上げ機能を使えるようになってから嘔吐がなくなったそうです。
 
識字障害と嘔吐の関係、初めて知りました。というか、一般にあまり知られていないのではないでしょうか。
 
高梨さんは、その後、苦労はするもののとてもいい環境に恵まれて18歳で父親ドローンの会社を立ち上げます。聴覚過敏でもあったことが、幸いするのですが、続きはまた後ほど。
 

ともかく、当事者に聞いてみないと、わからないことってたくさんあります。この本は、8月7日に発売予定です。

 
 
 

トビラコ店主

 

 

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