トビラコへようこそ!
〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
合理的配慮をお願いすると、「ほかの児童からずるいと言われたら、どうしたら良いですか?」と7割くらいの確率で先生に聞かれるらしいです。
児童精神科医、内山登紀夫先生のツイートです。それを考えるのが教師の仕事でしょ、と結んでいます。
内山先生は、自閉症の第一人者でアメリカできっちりと学んでいる方であり、いつも最先端の情報をわかりやすく講演で解説してくれます。
私も、参加したことがあり、講演の内容があまりにもよかったので、ちょうどその時に編集していたムック本に収録させていただきました。ご興味のある方は、ぜひ。
内山先生は、合理的配慮という言葉が生まれる前から「合理的配慮」を学校の先生にかけあってきました。時には、先生と喧嘩腰で配慮を申請してきた方です。
こんな話も聞きました。
味覚過敏のため、学校の水道水が飲めない子に、自宅から水筒に入れた飲み物で水分を取れるようにと申請したそうです。
すると、先生は「それはできない」の一点張り。保護者の言い分に聞く耳を持たず。そこで、内山先生が医師としてかけあったわけですが、それでも先生は聞かない。
「だって、あの生徒が学校の水道の水を飲んでいるのをみたことがあります」とのこと。
で、聞いてみると、8月のあつい最中に運動をした後です。水分を取らなければ大変なことになります。下手をすれば死んでしまうかもしれません。いやでも水を飲まざるを得ない状況です。ものすごく大変な思いをして、その子は飲んでいたのでしょう。
内山先生は、そのことを伝え、校長先生にまでかけあいました。そうして、ようやく認められたんだったと思います。すみません、何年も前に聞いた話なので、校長先生からさらに教育委員会までいったかもしれませんが。。。いずれにしても担任からの理解が得られずに苦労されていました。
それが、5年前の話だったので、いまは少しは良くなっているのかと思ったら、まだ理解を得られるのは3割。7割の先生が「ずるい」と子どもに言われると考えているんですね、ちょっとがっかりです。
子どもに「ずるい」と言わせない先生も、もちろんいます。
たとえば、プリントの文字が小さくて読みづらい。白い紙に印刷してあると眩しくて目が疲れる。そのような子どもへの配慮として、次のようなことをした先生がいました。
配布するプリントの拡大版も作って机に並べ「字が大き方が読みやすい人は、こっちのプリント持っていって」といって、子どもたちにみやすい方が取れるようにしたそうです。そうしたら、配慮の申請をしていなくても文字が大きい方のプリントを持っていく子が結構いたそうです。その方が見やすかったのでしょうね。
色つきのプリントもそうです。白い紙、クリーム色の紙に印刷したものを2種類用意して、見やすい方を子どもたちに選ばせたそうです。それも、特に申請していな子たちも、見やすいからとクリーム色の方もっていったそうです。こんな風に、さりげなく配慮してくれる先生もいるんですけどねえ。
担任に聞いていただけない場合は、校長先生、教育委員会というルートになってしまうのですが、そこはなんとか避けたいところではありますが。「家では、こうするとうまくいくんですよ」と伝えながら、まずは担任の先生になんとか味方になってもらいたいですね。
トビラコ店主
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