tobiraco（トビラコ）

2020.08.12

トビラコへようこそ！

〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜

きょうだい児（障害のあるきょうだいがいる子）に、このところ関心が寄せられるようになりましたね。

厚生労働省が発表した今後の障害児支援の在り方について　〜「発達支援」が必要な子供の支援はどうあるべきか〜の「家族支援の充実」の中に、障害児のきょうだい支援という項目があります。項目があるだけで、実際にどのような支援なのかは、わかりません。
わかりませんが、「きょうだい支援」という言葉を使って、支援が必要だということをはっきりとうたったわけです。これはいいことでよね。

私も、きょうだい児（児というのは抵抗ありですが）なので、興味のあるところです。ただ、ちょっと心配なのは、それでなくても障害のある子でいっぱいいっぱいの親が重荷に感じなければいいなとは思います。

私は、弟と妹とどちらも障害があります。で、親に何をしてほしかったかなあと考えてみました。でも、それほどしてほしいことってなかったように思いますね。強いていえば、話を聞いてほしいなと思ったことはあったかもしれません。でも、それが自分の人生に重大な影を落とすほどのことではなかったと思います。

きょうだいの世話をすることで、親を手助けするのが当たり前に育ってきました。自分が役に立っているという実感が持てて悪い気はしませんでしたね。親から「障害のあるきょうだいがいるんだから、しっかりしなさい」と言われたことはありませんでした。

筑波大学附属大塚特別支援学校玄関入ってすぐ。2019年8月。

むしろ、親戚の叔母に「しっかりしなさい」と言われて、ちょっとムッときたことはありますけどね。

赤の他人から「障害を持って生まれてきたのは、あなただったかもしれない」と言われたこともあります。やはり、ムッときました。なんか、障害もって生まれてくるのがいけないことのようです。なので、心の中で（だから？　どうしろというの？）と思いました。

「障害のあるきょうだいがいるんだから、しっかりしなさい」
「障害を持って生まれてきたのは、あなただったかもしれない」

上のふたつは親から言われたことがなかったけど、他の人から言われていい気持ちがしなかったので、親から言われたらもっと嫌だったかもしれません。だから、きょうだい児に向かって言わない方がいいと思います。

生まれてくる順番も障害のあるなしも、自分では選べません。そのまま受けとめるしかありません。そのまま受け止めることを邪魔するようなことは、言わないほうがいいということなのかなと思います。

私は、わりと母と二人の時間が持てました。母が意識していたわけではないと思いますが、このことは良かったんじゃないかなと思っています。あ、あと書きながら思い出しましたが、母自身が「障害のある子を育てることを苦労」と感じていて、私にこぼしたりすることはありました。たしかに大変かもしれないけれど、もっと楽しんでいるところを見せてほしかったとは思いますね。親の「幸せそう」や「楽しそう」は子どもに伝わります。結局、親が幸せに生きているかどうかですよね。これは、障害のある子がいるいないに関係ないかもしれませんけどね。

あまり参考になる話はできませんでした。厚労省が考える「きょうだい児支援」というのが、わかったらまたご報告しますね。