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2020.08.17

トビラコへようこそ!

〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
 
 

性教育というと、水着で隠れるプライベートゾーンを人に見せない、触らせないという話が昔からされてきました。
 
でも、これだけで終わらせてはダメですよね。では、水着で隠れないところならいいんでしょうか、という話になってきます。
 
太ももはさわらせてもいいんでしょうか? 顔は? 唇は? 耳は? さらに性被害は、触られたり、見られたりするだけではありません。抱きつかれたり、キスされたりするかもしれません。
 
グロテスクな話になりますが、相手の性器を無理やり触らせられたりするということは、男女関係なく子ども時代に性被害にあった人たちの証言からもわかります。ヨーロッパのどこの国だったか、神父の長年にわたる少年たちへの性暴力が明るみに出ました。じつに数十年前のことを、ようやく打ち明けることができた人たちの証言によるものです。この神父がもっと早くに捕まっていれば被害にあわずにすんだ子たちもいたでしょう。
 
性犯罪は、子どもの問題ではなく大人の問題であることはいうまでもありません。子どもに一切の責任はないし、不注意だったと責められる筋合いのものではありません。
 
子どもが被害に合わないために、どうするかをまず大人の問題として考えてほしいと思うのです。
 
以下は、社会犯罪学の小宮信夫先生からお聞きしたことです。
 
子どもが性被害に遭う場所は、大人と二人きりで人目につかない場所です。
 
ここでは何回もお伝えしていますが、子どもが性犯罪の被害にあいいやすいのは、公共のトイレです。ショッピングセンター、デパート、図書館、公園などのトイレです。いくら馴染みのスーパーであっても子どもをひとりでトイレに行かせて、自分が買い物、というのは避けなければなりません。被害が多いのはこのパターンです。
 
次に犯人像です。私たちが考える不審者像は、偏見に満ちています。いかにも不審者という人は滅多にいません。怪しまれてしまっては犯行に及ぶことができないからです。優しそうな学生であったり、ボランディアのパトロールのおじいさんだったり、親戚のおじさんだったりすることがあります。教師ということだってあります。先ほど例にあげたのは神父でした。あの事件を知ったときに、日本で起きていないと言い切れるのかなと私は考えました。
 

小宮先生は、私が子育て雑誌編集者時代にお世話になった方です。小宮先生を囲んで、お母さんたちと座談会をしたときに出た話が、ボランティアのパトロールのおじいさんです。
 
子どもたちを送り迎えしてくれるのですが、体にベタベタ触ったり、抱きかかえたり、やたら写真を撮りたがったり、住所を聞いたりしていたそうです。子どもたちもあまりそのおじいさんは好きではなかったとか。
 
でも、お母さんたちにしてみれば、子どもたち送り迎えしてくれる親切なおじいさんです。なかなか、「やめてほしい」とはいえなかったと言います。しかし、何人もの子どもが、そのおじいさんを嫌がっていました。もしかしたら、性被害にあっている子はいたかもしれません。やめてもらっていれば、あわずにすんだわけで、だから子どもの性被害は大人の問題だと思うのです。
 
小宮先生の話によると、アメリカでは子どもへの性犯罪の前科のある人は子どもに関わる仕事の一切ができないそうです。
 
子どもが、相手を嫌がっているときは、何かあると思った方がいいですよね。先日起きた男性のベビーシッターによる性暴力の事件も、報道によると子どもはその男性を嫌がっていたそうです。
 

性教育も必要とは思います。それは、でもどこか「自分の身は自分で守る」という話だけに終わりがちです。犯罪がどのような状況で起きるのか、そこを考えてほしいと思います。小宮先生の話によると、犯罪は「動機」だけでは発生せず、犯罪を「実行できそうな雰囲気」が、動機に火をつけるそうです。だから、まずは「実行できそうな雰囲気」をつくらない、「実行できそうな」場所に子どもを近づけないということですよね。
 
公共のトイレに子どもをひとりで行かせない。子どもが嫌がる大人と二人きりにしない。
 
このことだけでも少しは防げるかと思います。
 
小宮先生に学校で話をしてもらうのもいいかもしれません。よく学校に出向いてお話しされているようです。私も一度、小宮先生の授業に参加したことがありますが、具体的でとても実りのあるものでした。
 

 
 

トビラコ店主

 

 

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