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「ほめる子育て」「ほめない子育て」「叱らない子育て」「上手に叱る子育て」。
ほめる、叱るは、子育て雑誌の定番であり、永遠のテーマのように思えるかもしれません。でも、そうでしょうか。子育て雑誌や子育て本が、じつは難しいテーマのようにしている面はあると思います
結局、正解はないわけですが、ほめられて救われる子もいるし、ほめることは、やはりその子を認めることになると、ある本を読んで再確認しました。その本とは、ロボット子コミュニケーター吉藤健太朗さんの著書『「孤独」は消せる。』(サンマーク出版 2017/3/6)です。子育ての本でもなければ、「ほめる」「叱る」について書いている本ではありません。
吉藤健太朗さんはロボットコミュニケーターとして、世界的に有名な方ですが、小学5年から中学2年までの3年半、不登校で引きこもり。死を考えるほど辛い時期を経て、ロボットと出会い人生が変わります。
その辛い時期に、先生にほめてられたことがすごく励みになっています。
教室に入れない吉藤さんを気にかけて資料室に、吉藤さん専用のコーナーを作って先生がいました。
「教室に入らなくていいし、クラスメイトと会わなくてもいいし、給食も食べなくていいし、勉強もここでやりたいときにやればいい。皆よりも遅い時間に登校してもいいし、皆よりも早い時間に帰ってもいい」と言われます。教室に居場所のない吉藤さんに「居場所」を作ってくれた先生でもあります。
吉藤さんは、祖父母の影響で9歳して折り紙の達人。工作も得意で不登校になる前は、吉藤さんの「作品」でクラスメイトが遊んだりしていました。
そんな吉藤さんに、「図書室の栞が不足しているんや、吉藤の工作力で作ってくれへん?」と頼む先生がいました。そう言われて、吉藤さんが特製の栞を作ると、その栞を見た別の先生が大いに感心してオーダーメードの栞を注文してくれました。
そのとき、吉藤さんは自分が必要とされていると感じてうれしくなったそうです。クラスの誰からも相手にされなくなり、孤独な日々を送っていた吉藤さんにとって、自分が作ったものをほめられること、自分が必要とされていると感じられることは、大きな救いになりました。
吉藤さんがロボットの師匠と仰ぐ工業高校の先生からは、叱られながらダメ出しをくらいますが、出来上がると「こんなすごいもの見たことがない」とほめられます。
ほめてくれる人がいて、必要としてくれる人がいると感じることができたから、今の吉藤さんがあります。
やはり、人間、ほめられるとうれしいですよね。うちの子すごいと思ったときは、ケチらずにほめましょうよ。
「ここはほめる場面」とか「ここはほめないほうがいい場面」とか考えると話がややこしくなってしまいます。本当はほめたいのに、子育て本に「むやみにほめないほうがいい」とあったからほめない、なんてもったいなさすぎます。それに、それは、どこか子どもを上から目線で見ているような気がするんですよね。「すごい」「やるじゃん」「いいとこあるね」「助かった」と思ったら、そのまま素直に、ほめていいし、実際に助かったのなら「助かった」と素直に口に出すことに、なんらためらいはいらないと思います。
『「孤独」は消せる。』は、3年前に出版された本ですが、あるきっかけがあって読むことになりました。とてもぶっ飛んでいます。生き方に「正解」も「普通」もないということがひしひしとわかる本です。
トビラコ店主
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
『発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)