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(昨日、配信のメルマガの記事を再掲します)
人はだれでも聞かれたくないことがあります。
「お子さんどこの学校に通っているの?」「どこのクラスなの?」という無邪気な質問には、応じたくないと人もいるでしょう。質問だけで傷つくことだってあります。
あるいは、相手の出身地を気軽に聞く人がいます。これも答えたくないという人もいるでしょう。
質問する側は、挨拶程度なのかもしれません。でもされた側にとって、重い質問の場合があります。
母親が早朝から働きに出ているシングルマザーの家庭の子に、「朝ごはん、何食べたの?」と聞いて「ジュースと飴」という答えがかえってきたことがあります。質問したことを深く後悔しました。聞かれたくない質問だったと思います。その子が通っている学校は、朝ごはん推進運動をしていて、「朝ごはんを食べることがいいことだ」という空気があったからです。
答えたくない質問には、「答えたくない」という意思表示ができることも、コミュニケーション能力のひとつだと思います。
ある興味深い調査があります。
トーキングゲームを使ったコミュニケーションの調査です。
トーキングゲームは、質問カードを引いて、カードに書かれた質問に順番に答えていくゲームです。答えたくない質問には、「pass」カードを出すことができます。
初対面同士の特別支援学校の生徒たちが、トーキングゲームをしました。初回でpassカードを出した生徒はいませんでした。ところが、数日後、また数日後とトーキングゲームをするうちにpassカードが出るようになりました。
調査した先生の話によると、お互いを少しずつわかってくるようになると、passカードを出してもいいと思うようになるそうです。これもコミュニケーション能力のひとつ。相手の質問に答えるだけがコミュニケーションではないと先生は教えてくれました。
自分の気持ちを伝えるというなかには、「答えたくない」という選択肢もあっていいわけです。
大坂なおみ選手は、インタビュアーの質問に「あなたはどう思うの?」と逆に聞いていました。これもまた、「その質問に、私は即答したくない」「簡単に聞いてくれるな」ということの意思表示ではないでしょうか。
「答えたくない」という答えがあってもいいし、子どものうちからそれは身につけておいていいのではないでしょうか。
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