「トビラコへようこそ!
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発達系の「こだわり」という特性がだいぶ知られるようになってきたなあ、と思う出来事がありました。
先日、ある若いお父さんから、こんな話を聞きました。
5歳の息子さんがいつも食べているオムレツにケチャプをかけたところ、大泣きしてパニックになったそうです。息子さんは、30分以上泣き叫び、その日は保育園を遅刻しました。
最初は、なぜパニックになるのか不思議に思っていたお父さん。ケチャップのかけ方を見て気づきました。
いつもは、妻であるお母さんが、ケチャップを「ナミナミ」の形にかけていました。でも、お父さんは、真っ直ぐにかけてしまったのです。そうか、ケチャップのかけ方が、いつもと違っていたからパニックになってしまったのかもしれない。これは「こだわり」なんだとお父さんは気づきました。
この話、「こだわり」という特性を知らない人には、単なるわがままに思えるかもしれません。あるいは不思議に思えるでしょう。なぜ、ケチャップのかけ方くらいで、30分以上も泣き叫び、パニックを起こしているのだろうかと。
でも、お父さんは違いました。「これは変だ」もしかしたら「こだわり」なのかもしれないと思って、検査をしてもらったところ、自閉症スペクトラムと知的障害と診断されました。このお父さんには、発達系の子の「こだわり」についての知識がありました。なので、泣き叫ぶ子をむやみに叱ったりせずにすんだのです。そして療育に通わせるようになりました。今、それがうまくいっています。
ここで、何度か書いていますが、親の「これは、変だ」「なんか、おかしい」という直感は、ほとんどあたります。もちろん思い過ごしのこともありますけどね。仮に、「こだわり」という特性の知識がなかったとしても、ケチャップのかけかたひとつで、30分以上も泣け叫ぶというのは、やはり「何か変」というこということになるのではないでしょうか。
「こだわり」と「わがまま」の違いというのが、私もうまく説明できないのですが、パニックといっていいほどの泣き叫びはやはり「こだわり」とみていいのではないでしょうか。これは叱っても無駄です。まして親の育て方に問題があるわけではないということを知ってほしいと思います。
「何か変」と思ったときに、どこに相談するかです。昔は、発達支援センターなどはありませんでしたが、今は自治体に発達支援センターが設置され、そこで相談することができます。気になるようなら、気軽に尋ねてはいかがでしょうか。
トビラコ店主
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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
『発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)