「トビラコへようこそ!
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作業療法士は、やはり目のつけどころが違うなあといつも関心します。
『苦手が「できる」にかわる! 発達が気になる子への生活動作の教え方』(鴨下賢一編著 立石加奈子・中島そのみ著 中央法規 2013年)も、まさにそれ。
「生活動作」というのは、日常生活のさまざまな動き。たとえば食事であったり、お風呂であったりですが、そんなおおざっぱなくくり方では「できる」にはなりません。目次を見てください。
この本で扱っている「生活動作」は、1.基本動作 2.学習 3.動き・遊び というように3つの分野に大きくわけて、そこから、こまかな「動作」の解説をしています。たとえば、1基本動産なら、スプーン・フォークから始まって、お尻を拭く、鼻をかむ、マスク、洗濯ばさみを使うなど細かく分かれています。
そして、なぜ、できないのか。ひとつの動作につき、5つに分けて観察の仕方を教えてくれます。ここの5つのポイントを知ることで、原因がみえてくるわけです。さらにさらに、「確認しておきたい動作」というチェックポイントにも関心しました。
基本動作「お尻を拭く」をみてみましょう。
お尻を拭くのは、意外と難しい作業です。なにしろ見えないところを想像しながら拭くわけですからね。
まず、「確認しておきたい動作」として、次の項目がイラストとともに挙げられています。
1トイレットペーパーをホルダーから切り取れますか。
2トイレットペーパーやタオルをたためますか。
3お尻の穴の位置がわかりますか。
4お尻の穴に手が届きますか。
この確認は必要ですよね。お尻を拭くのに、トイレットペーパーの扱いができているかどうか。そして見えないお尻を意識できているかどうか、これを確認するわけです。
そして、次の5つは、全動作共通です。
1両手がうまく使えない → タオルを使って畳む練習を
2感覚の未発達 → お尻の穴の位置を教える
3力のコントロールが苦手 → テーブル拭きや窓拭きで練習
4ものをみる力が弱い →イラストや人形を使って確認
5身体のイメージがとらえにくい →一緒に拭いて動作を覚える
できないからと、やみくもに練習してもできるようにならないわけです。発達系の子は、なにかしらの特性があるので、そこにあわせて教えることが大事だということがよくわかります。
就学前の幼児〜小学校低学年くらいまでの子ども向けだと思います。
1冊あると、子どもの「できない」を見る目が変わります。
トビラコ店主
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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
『発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)