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よき支援者かどうか、どのようにして見極めたらいいのでしょうか。
支援者といってもいろいろでなので、ここでは子どもをアセスメントできるレベルのプロとしておきましょうか。
まずさけたほうがいいのは、思い込みや思い入れが強すぎる人。これはどのような仕事にもいえることだと思います。
一言でいえば「クールヘッド&ウォームハート」であることではないでしょうか。冷静な目と温かな心の持ち主であるということです。そのうえで、私が信頼している先生が推薦してくれた専門書から、支援のプロの実践例、ぎゅっと圧縮してお伝えしますね。
パニックを例にとります。以下を観察、分析、記録します。
1)なぜ、パニックを起こすのか
2)パニックを起こすまでと起こしたあとに何があったのか。
3)どのようなときにパニックを起こすのか。
4)パニックを回避するためにどうしたらいいのか。
かなり省略していて、プロの目からみると、大雑把すぎるといわれそうですが、ご勘弁を。
この観察と分析をきっちりしていくと、間違った支援というのも見えてきます。
この例だと、パニックを起こした子を、担任はぎゅっと抱きしめていましたが、これが意外にも、その子のパニックを誘発していたことが、記録から浮かびあがってきました。これ、あくまで支援者というプロの話なので、親の場合は必ずしもあてはまらないかもしれません。参考程度にとどめておいてください。
パニック=不安→抱きしめて安定させる。この思い込みがかえってパニックをより増加させていたわけです。パニックというと、一般的に不安やストレスからくると思われがちです。でも、分析していくと必ずしも不安だからパニックを起こしているわけではないということが見えてきたのでした。これがプロの仕事です。
パニックを起こす→担任が抱きしめてくれる→そのあとの活動をしなくてすむ。このように子どもはとらえていたことがわかりました。
それは、ちょうと、子どもがだだをこねると、買ってもらえるのと同じです。
なので、担任のかかわりをかえて(抱きしめない)、その子に役割を与えてほめる(望ましい行動)へと変えていったわけです。
いろいろな経過を端折っておりますが、おおむね、このようなことでパニックが改善されました。良き支援者は「思い込み」でトラブルを解決しようとしていないことがおわかりいただけたかと思います。
あくまで、一例なので、すべてにあてはまるわけではもちろありません。たとえば、聴覚過敏の子であれば、音でパニックを起こすことがあるので、この例にはまったくあてはまりません。別の支援が必要です。
冷静な目と知識が支援者には必要で、情緒的な判断で支援をしてしまうのは、やはりプロとはいえないわけです。まして、「パニックを起こして、困ります」みたいなことを保護者に言うような人は、プロ失格でしょうね。厳しい言い方ですみません。でも、手立てを講じることができない人は、やはり支援者のプロとは呼べないと思うんですよね。保護者の側も、支援者を見る目を養うことも大事ではないかと思います。
トビラコ店主
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
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