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子育て本や雑誌に10年以上、関わってきました。
いつの間にか、10年前と今を比較できる立場の人間になっていたことに、いまさらながら気づきました。で、感じることは、ものごとを断定してしまう人、こうあるべきという人の話は参考意見くらいに留めておいていいということです。その時代によって受け止め方は違いますからね。
調べ物をしていて、たまたま10年くらい前にお世話になった先生のエッセイや著書を目にしました。当時は若いお母さんに人気があった先生でした。でも、今読むと、若いお母さんを応援しているようで、じつは重荷に感じていた人たちもいただろうなという内容です。
「母はこうあるべき」という断定があまりに多いからです。
母親の愛情の証のように書かれているお菓子の手作り(時間がないとできません)。袋物の手作り(手軽な価格で売られています)。巧みに書いているので、一見するとほんわかとしているように読めてしまうのですが、結論は、母は、できるだけ手作りすべきということでした。でも、できる人はやればいいし、できない人、やりたくない人はやらなくてもいいわけで、愛情とは関係ありません。
私の母は、たまたま器用な人だったので、私のセーターやらスカートやらを編んでくれました。母の手編みのものを着た最初の登校日は憂鬱でした。
帰ってくると、まず最初に母が聞くのは「(着ているもの)ほめられた?」です。期待を込めて母が聞いてくるので、これに答えなくてはなりません。
ほめられたこともあったけど、何もいわれないこともありました。でもめんどうなので「ほめられたよ」と答えました。すると、母はとても満足そうにしていました。つまり、母の手作りは他人からの評価が大事なのであって、愛情はあまり関係なかったわけです。母自身も、おそらく子どもへの愛情というよりは、評価されることに関心があったと思います。私を通して自分の作品発表をしていたわけです。とても、わかりやすいですよね。
で、手作り第一主義だった先生の子育てがどうだったかというと、それほどうまくいっていたわけではありませんでした。他にも、「〇〇はこうあるべき」と表向き立派なことをおっしゃっている先生の家庭が、必ずしも立派でない結末を迎えたりもしています。
10年くらい経つと、そんなことも見えてきます。そんなわけで、「母(父も)はこうあるべき」からは、できるだけ距離をおくことをおすすめします。
トビラコ店主
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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
『発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)