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2021.01.20

トビラコへようこそ!

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。

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しりとり遊びは、言葉の検索。作業療法士の木村順さんが著書で語っていました。言い得て妙ですね。
 
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確かに。「りんご」に続く「ご」のつく言葉を頭のなかでぐるぐると検索しているわけです。ただ、「検索力」をつけるには、同じパターンを避けるルールをつくるといいそうです。
 
りんご → ごま → まり と、いつも同じ流れにならないようにするといいらしいです。
 
りんご → ゴリラ → ラッパ
 
という感じ。頭の中の検索エンジンがフルに回転するようにするわけです。
 
どんな子におすすめかというと、●考えるのが苦手 ●とっさに言葉がでない ●「バカ」「死ね」が口ぐせの子だそうです。
 
最初の2つはわかります。でも3つ目の「バカ」「死ね」と、しりとりがどう関係があるのでしょうか。
 
木村さんの著書によると、言葉が豊かになると意思疎通しやすくなって、ストレスも減るそうです。
これを聞いて、ある話を思い出しました。
 
しりとりの話から、少し脱線します。
 
編集者時代にとてもお世話になった土井高徳さんという「治療的里親」という方がいます。治療的とは、専門知識をもって里子の心の傷を「治療」することです。そうして、社会に送り出します。どのような治療かというと、一緒に暮らし、日々の生活の中でその子の痩せ細った心を回復させるのです。土井さんが引き受けている子どもたちは、かなり過酷な育ち方をしています。少年院に出入りしている子もいます。ほとんどの子が虐待されて育ち、発達障害の子も少なくありません。
 
土井さんの話によると、適切な言葉を使えないと子も少なくないといいます。たとえば、朝起きときの挨拶が「死ね」「殺すぞ」という子もいたそうです。「おはよう」という言葉を使う習慣がない家庭に育ち、「死ね」「殺すぞ」と言われ続けてきた子です。そういう子に朝起きたときに「おはよう」といい、寝るときに「おやすみ」という。ご飯を食べて「おいしい」という。何かしてもらって「ありがとう」という。そうして少しずつ、適切な言葉を獲得して、規則正しい生活を送るうちに変わってくるそうです。
 
自分の気持ちを表すための適切な言葉を知っていて、それを相手に伝えることでコミュニケーションが成立します。そのためには、言葉の貯金が豊かであること。検索して、その言葉を自在に引き出せることが必要なのかもしれません。
 
言葉の検索力を磨くという位置づけに、しりとり遊びがあるんですね。
 
もし、しりとりが、ちょっと苦手という場合は、カード遊びを木村さんはすすめています。
 
絵が描かれたカードをならべて、「り」のつくのはどれ? というようにします。
 
スーパーのチラシを切り抜いても使えそうですね。「すきなのどっち?」も、言葉遊びとして使えそうです。

読み書き以前に、まず言葉を豊かにする、ということから。

 

 
 
 

トビラコ店主

 

 

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発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)

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