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10代後半に差しかかった自閉症スペクトラムの男性は、毎朝、目が覚めると頭の中で、あるシミュレーションをします。
今日最初に出会う人を3つのパターンにわけるのだそうです。
1)好意をもてる相手。
2)好意をもつほどではないけれど、イヤでもない相手。
3)イヤな相手。
この3タイプの人間に会ったときの自分の行動を決めておくと、安心できるといいます。
「いきなり」が苦手な自閉症スペクトラムらしいといえばらしいのですが、彼がこのパターンを思いつくまでには、おそらく定形発達の人間がしなくていい苦労をしたのではないでしょうか。
20年くらい前の話です。今から思えば、おそらく自閉症スペクトラムであったろう若い男性がケーキ屋さんで働いていました。おいしいケーキをつくるのですが、愛想がない、にこりともしないという理由でお店を辞めさせられました。
長く不登校で居場所がなかった彼は、ケーキを上手につくれるというので、ようやくみつけた居場所でした。でも、当時、「自閉症スペクトラム」について、知っていた人間はほんのわずかです。もし、「自閉症スペクトラム」が広く認知されて、彼が自分の特性を自覚しながら人と接することができたら、もっと生きやすかったことでしょう。
そう思う一方で、「自閉症スペクトラム」のことを何も知らなくても、「彼は愛想がない、だけどおいしいケーキがつくれるんだから、それでいいじゃないか」と互いを了解し合うことのできる職場が、ほんとうに居心地のいい職場ではないかとも考えたりもします。
トビラコ店主
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
『発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)