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「当事者が語るあの頃のこと」を見聞きする機会が増えました。
『PriPri パレット』(世界文化社)の夏号に、掲載されている柳家花緑さんのインタビューも、また当事者が語るあの頃です。
花緑さんは1971年生まれで、50歳。学習障害で、教科書がほとんど読めなかったそうです。
当時は、「とにかく疲れて、ボーッとしていた」「なぜ、みんなは宿題ができて、僕はできないの? といろいろなことがわからずに、夢の中にいるようでした」と語っています。
また、ADHDの特性もあり、授業中におしゃべりをする、集中力がない、宿題をわすれる。
ということもあったそうです。
まず、最初に思ったのは、発達障害のある子は疲れやすいと言われますが、その通りなんだなということ。
花緑さんの年齢だと、学習障害はもとより発達障害という言葉すら日本にはありませんでした。
できない=本人の努力不足と、あたりまえのように思われていた時代です。
勉強ができないのは、努力不足に加えて、授業中におしゃべりをして、集中力がなく、宿題をわすれるからと思われていたことも容易に想像できます。
でも、じつは逆だったんです。
学習障害ゆえに文字が読めず、だから教科書から学ぶことができなかった。
ADHDゆえに気が散りやすく、宿題も忘れてしまっていたわけです。
学習障害で「当事者が語るあの頃のこと」の草分け的な本が『読めなくても、書けなくても、勉強したい―ディスレクシアのオレなりの読み書き』(井上 智 井上賞子著 ぶどう社)です。井上 智さんは、大変に頭の良い方でコミュニケーション能力にも優れています。でも、読み書きができなかったために、大変な苦労をします。花緑さん同様、大人になって初めて自分がディスレクシアであることを知りました。
学習障害も含め発達障害のある子は、昔からいました。でも本人の努力不足で片付けられてしまっていたことは、「当事者が語るあの頃のこと」でわかります。
昔ほどでないにしても、いまでも「本人の努力不足」で片付けられている子たちはいるのではないかと思います。
花緑さん、井上さんに共通していて胸が痛むのは、若い頃にとても自己肯定感が低かったことです。花緑さんは20代で自殺を考え、井上さんは自暴自棄に陥り荒れた生活を送っていたことがあります。
世の中にたくさんいるであろう花緑さんや井上さん。自分の努力不足でないことに気づく機会が訪れてほしいと思わずにはいられません。
トビラコ店主
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『PriPriパレット』(世界文化社)にトビラコ店主の「ちょっとためしてみませんか!」連載中
小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に
【発達障害の子の小学校入学】学習につまづかない「ノート・日記・下じき」選びで工夫しよう!をアップ!
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
『発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)