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2021.05.16

トビラコへ、ようこそ
 
~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。

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障害のある子(人)の中でもっとも数が多いのは「知的障害」です。
軽度の知的障害を含めると、約100万人(平成23年度)だそうです。
 
東京の人口が約1400万人(令和3年1月1日現在)ですから、東京の人口におきかえると、14人にひとりは知的障害ということになります。少なくない数字です。実際はもっと多いかもしれません。というのは、とくに軽度の知的障害の場合は、自他ともに認識されていない場合があるからです。
 
知的障害は、重度から軽度まで幅が広く、重度の場合は支援が受けやすいのですが、軽度だと支援が届かないことが少なくありません。見た目も障害があるように見えないし、まわりとあわせてなんとかやっているように見えてしまうからです。
 
重度は支援が必要で、軽度は支援がいらないということはありません。軽度ゆえにまわりから理解を得られずに、本人が生涯つらい思いをしなくてはならないことがあります。
 
その軽度知的障害にフォーカスしたオンラインセミナーに、先日参加しました。
 
信州大学 子どものこころ診療部セミナー軽度知的障害におけるライフステージごとの課題
 

6月20日まで公開されているそうです。
 
このセミナーは、信州大学子どものこころ診療部の診療部長本田秀夫先生が主宰。毎回、本田先生が選りすぐった講師を招いて開催されます。
 

今回の講師は、桐の木クリニック院長の有賀道生先生。日々、当事者と向き合っている先生ならではの話も聞くことができます。
 
軽度知的障害の子が支援をうけられない話として次のような例があげられました。
 
IQ 110の自閉スペクトラム症の男子。トラブルを起こすことが多くて目立つために、特別支援を受けられる。
一方、IQ65の子。おだやかでコミュニケーション能力はそこそこある(まわりにあわせることができる)。でも学習についていくことができない。プリントをやらせてもできないが、「勉強ができない子」扱い。わからなくても「わかりました」と言ってしまう。教師の手がかからないために、特別支援を受けられない。
 
IQ 65くらいでも通常級に行けたのは、保育園や幼稚園でも知的障害が気づかれなかったからでしょうね。まわりの子とあわせることができてしまうと、課題のある子とはみなされないわけです。
 
ただ、小学校に入ると学習についていけないことから、わかるはずなのですが、単に「勉強ができない子」扱いされてしまうので、ここでも支援が受けられず、思春期になっていじめにあったりすることが少なくないようです。そして、その後、社会に出るとトラブルが多発してしまう。
 
有賀先生は、セミナーで軽度知的障害の子が抱えやすいトラブルとして以下をあげていました。
 
1)生活習慣病(糖尿病など)の人が多い ←飲酒の量が多いなど健康管理が難しい。←酒に走らざるを得ない不幸な状況に陥る。
2)性に関するトラブルが多い ←女子の場合、優しくされて自分の裸の写真をSNSで送ってしまうなど。←それまで家族にさえ優しくされた体験がない。
3)金銭トラブルが多い ←だまされたり、ギャンブル依存など。←依存は、つらい現実からの逃避の場合も。
 
これらを回避するために、自分の身は自分で守ることを教えるよう強調していらっしゃいました。
 
数は多いのに軽度ゆえに届かない支援。支援の間(はざま)にこぼれ落ちてしまう人たち。有賀先生の診察室に来る人のなかには、「ダウン症になりたかった」という人がいるそうです。見ただけで障害があることがわかるからだとか。胸が突かれる言葉です。詳しくは、ぜひ、セミナーをご覧ください。

 
 
 

トビラコ店主

 

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