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2021.06.13

トビラコへ、ようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。

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発達障害の子の本は、山ほどあります。
 
元編集者の立場からすると、常に新刊本をださなければならない出版社の事情もあって、「山ほど」になってしまうんだろうなと思います。
 
「山ほど」ということは、玉石混交。新刊本が必ずしもいい本とは限りません。逆に、丁寧に作られているいい本であっても、新刊の嵐に追いやられてあまり読まれなくなってしまうのは、すごくもったいないと思います。
 
絶対にすみに追いやらないでほしい、忘れられることのないようにしてほしいという思いから、定期的に紹介している絵本があります。
 
すずちゃんののうみそ 自閉症スペクトラム(ASD)のすずちゃんの、ママからのおてがみ』(竹山美奈子 文 三木葉苗 絵 宇野洋太 監修 岩崎書店)です。
 
ご存知の方も多いでしょうが、ご存知ないかたにはぜひ手に取っていただきたい絵本です。
 
すずちゃんという自閉症スペクトラムで知的障害のある女の子のお母さんが、園児たちにあてた手紙を絵本にしたものです。

 
「すずちゃんは、年長さんなのに、どうしてひとりで靴を履けないの?」「どうしてしゃべれないの?」という、園児たちの素朴でもっともな疑問に答えています。
 
園児相手なので専門用語はいっさい使われていません。すっと頭に入ってくるのです。深く理解できます。
 
すずちゃんの脳は、みんなとちょっと違うこと。すずちゃんの脳は、みんなとちょっと違うしれいが、ピピピッと出て、みんなと違うことをすることもあるというように、説明しています。
 
突然笑ったり、泣いたりするのは、突然昔のことを思い出すからだし。物音がすごく大きく聞こえて耳が痛かったり、太陽がみんなよりもあつく感じるから体がだるくなったりする。過去の記憶が克明に長期保存されている特性や、感覚過敏のことが、すごく具体的にわかりやすく書かれていています。
 
こうした説明を受けた園児たちは、すずちゃんが特別扱いされても、「すずちゃんだけ、ずるい」にはならないと思います。それどころか、みんなで「すずちゃんを助けよう」と園児たちは思ったようです。
 
「インクルーシブ(だれも排除しない)」という言葉や、「違いを認める」という言葉を使わなくても、同じ仲間としてやれることができています。
 
何回読んでも、胸が熱くなり、涙腺が緩んでしまいます。
 
巻末の精神科医の宇野洋太先生の解説を読むと、さらに理解が深まります。
 

『すずちゃんののうみそ 自閉症スペクトラム(ASD)のすずちゃんの、ママからのおてがみ』は、2018年に出版されていますが、全然古くならないし、むしろ情報があふれている今こそ読んでほしい、永遠に価値の変わらない本だと思います。

 
 
 

トビラコ店主

 

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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に
【発達障害の子の小学校入学】学習につまづかない「ノート・日記・下じき」選びで工夫しよう!をアップ!
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トビラコが編集した本

発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)

発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)


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