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わが子が入学を控えた年長さんになると、親としては学校でついていけるかどうかが心配になるかもしれません。
私は、教育ママならぬ、年の離れた教育姉でした。先取りで教えたら、弟が学校で勉強ができるようになるのではないかと思っていました。
知的障害という言葉もなかった時代。でも、弟はなんとなくゆっくりしていると感じていたので、先取り学習を思いついたんでしょうね。なんというおバカな姉でしょうか。
ドリルを買い込んで教えたり、数の数え方を教えたりしました。ドリルといっても1年生なんて簡単で、チューリップの色を、指示された数だけ塗ったり。そんなもんです。
ただ、弟は数を数えることがうまくできませんでした。ブロックをならべて、数えさせても、1、2、3・・・と唱えるのと同時にブロックを指差すことができないのです。
「イーチ、ニー、サーン」という口の動きに、指がついてきません。いまなら、1対1対応(といいます)ができていないということがわかります。あるいは、目と手の協調運動に問題あるのかもしれないと思えたでしょう。でも当時は、そんなことがわかるはずもなく、何度も練習したらできるようになるだろうくらいにしか思っていませんでした。
1学期、なんとかついていけました。私が教えたドリルと同じ問題が頻繁に出たからです。「先取り学習」の効果がありました。
でも、夏休みが終わって少し経ったころでしょうか。担任から母が呼び出されました。弟はこのクラスではついていけないから、特殊学級(当時の呼び方)のある学校へ移るように言われたのです。
「先取り学習」の効果は、限定的でした。
モノの数を数えることができなければ、算数はついていけません。だからといって、1対1対応をなんとかごまかしごまかしできるようにしたところで、別のところでつまずいたでしょう。
入学前にすることは、先取りしてまで通常級でついていけるようにすることではないと、今なら言えます。仮についていけたとしても限定期間があります。限定期間をすぎれば、ついていけなくなって、本人はつらい思いをします。親がすることは、その子が学びやすい環境を見定めることではないでしょうか。
特別支援教育という言葉すらなかった弟の時代と違って、いまは、障害の特性にあった学習の仕方を教えてくれるクラスがあります。その子に自信持たせてくれる療育だって、学習支援の塾だってあります。
通常級の基準にわが子をあわせるのではなく、わが子にあった学校やクラス選びを。選択肢の増えた今の時代だからできることだと思います。居心地のよい場所にいて、はじめてその子が自分の持ち味を発揮できるのではないでしょうか。
トビラコ店主
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
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