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【お知らせ】
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『PriPriパレット』(世界文化社)にトビラコ店主の「ちょっとためしてみませんか!」連載中
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通級指導教室(通級)って、なにするところ?
そう思っている親たちは多いかもしれません。通級は、いまの親世代の小学校時代はおそらくなかったと思います。
「その子の障害の特性にあった勉強(もしくはコミュニケーション)の仕方を学ぶところ」
特別支援教育の指導案をつくった文部科学省の人は、通級をこんなふうに解説してくれました。
障害にあった学び方というのは、たとえば、授業中に集中できずに立ち歩いてしまうとしたら、集中できない理由、立ち歩く理由を精査したうえで、その子が学びやすいよう教えてもらうことができます。後で事例で紹介しますが、「集中できない」「立ち歩いてしまう」のは、その子なりのわけがあります。そこに焦点をあてることで、その子自身が「自分は、こうすれば学べる」ということを学ぶわけです。
あるいは、コミュニケーションに課題があるなら、友達とうまく関わることができるスキルを学んだりもします。
お世話になっている特別支援学校の先生から、文科省の最新の通知として、「障害のある子供の教育支援の手引~子供たち一人一人の教育的ニーズを踏まえた 学びの充実に向けて~ 」が発表されたとのことで、お知らせいただきました。
そこには、日本の特別支援教育がめざしている方向や理念が書かれていて、とても素晴らしい内容です。ただし、とても長いです。通級の事例があったので、ご紹介します。こちらを読んでいただくと通級の役割がおわかりいただけると思います。
かいつまんでご紹介します。
小学1年生の注意欠陥多動性障害の例
●就学時健康診断の集合時に落ち着きがなかった。姿勢を保持して話を聞くことが難しかった。
●就学後も経過観察することを保護者と教育委員会、学校で合意していた。(つまり、通常級に入った)
<入学後1ヶ月の行動観察の結果>
・着席した姿勢を保持することが難しい。
・先生や友達の話を集中して聞くことが難しい。
・担任は、座席の位置を配慮。学習の見通しを視覚的に示すも授業中の離席や不注意による聞き漏らしで、学習意欲が低下。
<通級の利用を検討>
(学校、教育委員会、保護者合意)
●通級でその子の実態の的確な把握(アセスメント)を実施した結果。
多動性や不注意だけではなく、協調運動の苦手も明らかになり、こちらも指導。
<通級での指導>
・姿勢保持の向上に向けて、バランスボールやトランポリンの活動を取り入れて体幹やバランス感覚を高める。
→姿勢保持の時間が長くなった。
・集中力の持続に向けて、課題の見通しを提示した上で、問題数を減らしたプリント学習やスリーヒントクイズによる聞く練習に取り組む。児童のペースにあわせて指導。
→成功体験や達成感を積み重ねることができるようになった。自己肯定感の向上につながった。
→1年生の年度末には、姿勢保持の課題がなくなり、離席もしなくなった。
→学習の意欲が回復した。
→聞き漏らしには「もう1回言ってください」と援助要求(これ大事ですよね)ができるようになった。
通級の指導が終わり、通常級で配慮を受けながら授業を受けるようになった。
かいつまむはずが、ちょっと長くなってしまいました。でも、その子の特性を見極めて、その子にもっともあった学び方で学ぶことができるという点は、おわかりいただけたのではないかと思います。
トビラコ店主
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
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