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食べ物の「好き、嫌い」と「偏食」。厳密にいうと違うそうです。
詳しくは、こちらを。
偏食改善の考え方とアプローチ
支援の専門家向けなので、「指導」という面に重きが置かれていますが、ひとことでいうと、「好き、嫌い」は工夫次第では食べられるようになることがあるけど、「偏食」は難しいということです。
偏食は、発達系の子が抱えている「嗅覚過敏」「触覚過敏」という問題と深く関わっているからです。
白いご飯しか食べられない。白いご飯が食べられない。五目炒飯の具材を全部取り出さないと食べられない。五目焼きそばの具材が混ざるのが嫌。ピーマンが嫌い、納豆がダメあげたらキリがくらいです。
ところで、料理の専門家は、意外と子どもの食の好き嫌いや偏食には寛容な人が多い気がします。
たとえば、フレンチの三國清三シェフは、子どもがピーマンを嫌うのは当然とおっしゃっていました。
ピーマンの独特の苦味は、体に毒かもしれないという危険を察知するセンサーが働いているからだそうです。
当時は、なるほどなあ、と思いました。
これが、のちに自分が知ることになる「原始的な脳」の働きだったのです。
ヒトが、ヒトになるまえの海の生物だったくらいに太古の昔は目も耳の機能しておらず、ひたすら触覚を頼りに生きていたそうです。
その後、生き延びるため脳がどんどん発達して、「新しい脳(大脳新皮質)」を獲得するわけですが、触覚を頼りに生きていた時代の「古い脳」も残っています。触覚過敏というのは、古い脳の機能が色濃く残ってしまっている状態なんだそうです。
ピーマンを一口食べて「うっ、苦い。危険かもしれない」と感じる古い脳、でも「苦いけど、危険じゃない」と判断する「新しいの脳」と両方あるわけです。
小さい時に食べられなかったピーマンが大人になって食べられるようになるのは、警戒しなくても大丈夫な食べ物と認識できるようになるからなんだとか。
だから「うっ、苦い。危険かもしれない」と感じているうちはどんなに細かく刻もうが、体(脳)が拒否しているので難しいというわけです。
偏食を無理に治そうとすると、食べること自体が苦痛になってしまいます。私もかなりの「偏食家」でしたが、大人のなってなんでも食べられるようになりました。脳が学習したんでしょうね。
それでも、やはり改善できるならしたい、という方は冒頭の偏食改善の考え方とアプローチで、触覚防衛反応を改善する方法を試みてください。たわしで肌をキュッキュッとさするなど、家庭でもできます。
トビラコ店主
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