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療育の現場へ親子で足を運ぶメリットは、少なくとも2つあると思います。
ひとつは、わが子になされている支援が家で役に立つことが多いからです。
発語が遅いことを心配したお母さんが、言語聴覚士さんのところに連れて行って驚いたことがありました。
言語聴覚士さんは、言葉を教えたりはしていませんでした。
お母さんは、子どもにたくさんの言葉を話しかける「言葉のシャワー」がよいと聞いていました。子どもを連れて散歩しながら目にしたものを次々と言葉にして、さながら実況中継で子どもに話しかけて「言葉のシャワー」を浴びせたといいます。
「青い電車が走っているね」「あれは電車だよ、電車」というように。でも、子どもは一向に言葉を話しません。
でも言語聴覚士さんは、言葉を教えずに子どもと一緒に遊んでいたそうです。遊びながら、ボールを転がして「ポーン、コロコロ」と、擬音語で語りかけていました。
「ポーン」と口真似して楽しそうにボール遊びをする子どもを前に、言語聴覚士さんは「(ボールという)名詞を教えても覚えない」ということを教えてくれました。
言葉を話してほしいあまりに、教えたいことだけ教える実況中継では、効果がなかったことを、お母さんは知りました。それからは、家庭でも「ポーン、コロコロ」式に、子どもが楽しめる状況を作って、真似しやすい擬音語や擬態語で話しかけるようにしたそうです。
言葉を覚える、最初の一歩は口真似。口真似の回路ができた息子さんは、言葉も発するようになりました。
質のいい療育は、おそらく家庭でもできるものが多いと思います。なぜなら、「療育とは、丁寧に配慮された子育て」(言語聴覚士の大御所、中川信子先生の言葉引用)だからです。療育の現場で、「丁寧な配慮」を学ぶことができます。
療育の現場に足を運ぶメリット、その2。
同じ境遇の保護者と出会えることです。かりに療育の質がいまひとつだったとしても、保護者同士の交流も場がもてるのはとても貴重。最初はお互いぎこちなくても、何度か顔をあわせるうちに世間話から、子育ての悩み、家族のことなど話せるようになると、とても気が楽になります。
学校の保護者会で話しても理解してもらえないようなことも、同じ悩みを持つもの同士なら「あるある話」に花が咲くというもの。
療育で出会ったお母さん同士で、親の会で活躍している人もいます。
でも、前言を翻すようですが、たんに預かってもらう、いわゆるレスパイトもありです。これはこれでメリットがあります。まず、お母さんが自分の時間をもてます。自分の時間がもてると心に余裕が出て、それが子どもにいい影響を及ぼすからです。
いずれにしても、療育という、家庭や学校以外の第三の場所があるといいですよという話です。
トビラコ店主
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