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障害のある子をもつ身として、考えざるを得ない「親なきあと」。
映画「梅切らぬバカ」https://tobiraco.co.jp/kurashi/ume/から、学ぶことはいくつもあると思います。正解があるわけではありません。でも考えるきっかけをリアルに突きつけてきます。
こうした時代背景もあって、大ヒットした「梅切らぬバカ」が、DVDになって、ご家庭で観賞できるようになります。発売は、まだ少し先なのですが、情報解禁は本日2月4日ということで、いち早く、こちらでもお知らせします。
監督の和島香太郎さんは、当事者たちから深い話をたくさんお聞きになっているので、まるでドキュメンタリー映画のようなリアルさがあります。
主演の加賀まりこさんのパートナーの息子さんが自閉症だったこともあり、自閉症の特性に詳しく、見事に母親の役を演じ切っていました。
グループホームの内部も、ほぼ実話に近いと思います。和島監督はグループホームを運営する人にも話を聞いて、脚本の参考にしていますからね。
映画を観たくても、劇場まで足を運べなかったという方、ご自宅で心ゆくまでご覧になれます。発売になったら、またお知らせしますね。
この映画を見て思うのは、障害のある子が小さい時から地域の中で生きていくことがいかに大事かということ。本当は障害がなくてもそうなんですが。
そして、もうひとつ大事なのは、他人の中に入っても、それなりにうまくやっていけるようにしておくことだと思いました。家族だけではとても支えきれません。
重度の知的障害のある弟と兄の無理心中が報じられましたのは先月のこと。親なき後という言葉がよぎった人もいるのではないでしょうか。報道によると、弟は家族以外の人の世話を受けることをとても嫌がったそうです。ご家族にどのような事情があったのかわかりません。でも、早い段階で家族以外の人間の支援を受けられるようにしていくことは必要です。
私の妹も重度の知的障害です。10代で入所施設で過ごすことになりました。生涯そこで過ごします。
我が家は、弟も軽度の知的障害だったこともあり、また家庭のさまざまな事情から母ひとりで育てることがとても困難でした。見かねた知り合いがいい施設を紹介してくれたのでした。
言葉もほとんど発しない妹が他人の中に入って暮らすことを、母は不憫に思ったでしょう。でもその気持ちをふりか払うかのように、今になって「(施設に)いれてよかったよね。いろんなところに連れて行ってもらえるし、いろんな経験ができるし。家にいたら、こうはいかなかった」と問わず語りで話すことがあります。
実際、そうです。旅行、劇鑑賞、ホテルフルコースの食事、畑仕事、陶芸、手工芸品の制作、季節ごとの行事やパーティ、アルバイト(支援者同伴での高齢者宅への弁当配達やポスティング)、公園清掃など、家にいたら経験できなかったようなことをさせてもらえています。
施設は、実家から近いところなので、頻繁に会いにゆくこともできます。職員の方たちもとてもいい方で施設自体地域との交流も頻繁です。
もし、妹を家族だけで世話していたら、母の言葉を借りると「今頃、潰れていた」と思います。
家族にできることには限界があります。このことは障害のある子の親は肝に命じておいたほうがいいと思いますね。できるだけ早いうちから家族以外の人との交流や支援を受けるようにしておくことが、結局は、親子、双方にとっていいいことだと思います。
親は親の、子は子の、別々の人生を歩むのは、子どもに障害があってもなくても同じ。ただ、必要な支援を親が用意しておく点だけがちょっと違うと考えてみてはどうでしょうか。
トビラコ店主
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大ヒット映画「梅切らぬバカ」の監督にインタビューしました!
自閉症の息子と母の暮らしを描く映画『梅切らぬバカ』で伝えたかったこと【和島香太郎監督に聞く】
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