~店先で、ちょこっとおしゃべり~
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子どもはケアされるだけの存在ではない、という話を友人から聞いたことがある。
友人は、阪神淡路大震災の年に、神戸で学童保育を運営していた。
震災で、学童の建物は全壊。河原にテントを張って「明日をもしれぬ」思いで過ごしていたという。でも、子どもたちはそうでもなく、意外とテント学童を楽しんでいたそうだ。そして、「おっちゃん(友人のこと)、今年のキャンプいつにする?」と聞かれたという。
夏のキャンプは、友人の学童の一大イベント。1週間という長丁場の中に川遊び、魚手づかみどり、鶏の解体と料理、焚き火でのご飯炊きと料理、そしてもちろんキャンプファイヤーという非日常のプログラムがぎっしり詰まっている。キャンプの前と後では子どもたちの様子も違うという。
時折襲ってくる余震の中で、日々のことで誰も精一杯。そんな時に「よう、こんな時に、キャンプの話ができるなあ」と半ば呆れつつも、友人は「先のことを考えろ」と、子どもたちに背中を押されたような気がしたという。
友人は、「そやな、キャンプの計画を立てるか」と子どもたちとキャンプの計画をたて、その夏、これまでに味わったことのない、キャンプができる喜びを噛みしめたという。
また別の場面でも子どもに背中を押されたという。
震災直後、近くの校庭でドラム缶に火を焚べて、皆で温まっている時だ。寒空の中、誰もが暖を取るために火の周りに集まった。学童の子どもたちはどこから拾ってきたのか古びたリヤカーを引き、「〇〇小学校の焚き火で使う木をください」と、全壊になった建物を1軒1軒歩いて回った。「うちの柱が役に立つなら、なんぼでも持っていって」と大人たちは喜んで差し出したという。
瓦礫でいっぱいになったリヤカーを引き、後ろから押す子どもたち。その姿を見ながら友人は、「震災というと、子どものケアいうけど、子どもに励まされることもあるんや」と思ったそうだ。
トビラコ店主
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