~店先で、ちょこっとおしゃべり~
お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
「言葉のシャワーは効果がない」と言われます。
「あれは電車」「あそこにいるのはワンワン」「花が咲いているね」などなど散歩しながら浴びせる言葉のシャワー。わが子の言葉の遅れが気になる親なら誰もがしているのではないでしょうか。
でも、言語聴覚士さんによると「言葉のシャワー」は意味がないそうです。言語をシャワーのように浴びても、反応のないわが子を見ると、効果がないように思われるかもしれません。
ただ、本当に効果がないのかなと、最近思うようになりました。
作家の大江健三郎氏の息子さんの光さんには重い障害があります。光さんが幼い頃に、父親の大江氏は、それこそ毎日のように言葉のシャワーとして鳥の鳴きを解説したテープを聴かせていました。それでも光さんは話すようにはなりませんでした。
ある時、大江さんが光さんを肩車して森に散歩に出かけました。歩いている途中で聞こえてくる鳥の鳴き声に、光さんが「あれは、クイナです」と突然、口にしました。確かに、「クイナ」という鳥の鳴き声だったそうです。光さんとクイナの話は有名なので、ご存じの方も多いでしょう。
妹も発語が極めて少ない知的障害者です。光さんと比べるのもおこがましいのですが、同じ経験があります。
私たち家族も妹に言葉のシャワーを浴びせていました。私もそうです。駅前のハトを指差して、「あれは、ハトだよ」と妹に教えたこともありました。その時は、妹は反応しませんでした。でも、ある時突然、ハトを指差して「ハト」と言ったことがあります。こちらが教えたことすら忘れている時に、です。まるで脳の奥底に沈んでいたものが、何かの拍子に浮かび上がってきたように、「ハト」と言ったのです。
言葉のシャワーに効果がない理由はいくつも挙げられるでしょう。脳の構造上、いくら言葉をたくさん教えても記憶の箱に入らないであるとか、子どもが感心が向かないことを一方的に話しかけても無駄であるとか。
理屈は全くその通り。でもその理屈に合わないことに遭遇するのが、障害のある子の家族です。脳についてわかっていることは数%だそうです。ほとんどは未解明なわけです。今現在わかっている理屈では「言葉のシャワーに効果がない」ですが、未解明な部分に何かあるのかもしれません。
なので、私は、「言葉のシャワー効果」を全否定できずにいます。
親が話しかけたくなったら、話しかけていいし、教えたかったら教えてもいいと思うのです。その場で結果が出なかったとしても、光さんや妹のように、ある時ふと何かの拍子に浮かび上がってくることがあるからです。
見返りさえ求めなければ、親の思いや願いは、子どもにどんどん伝えていいと思います。
トビラコ店主
********************************
小学館子育てサイトHugKumでtobiracoの商品が紹介されました。
発達障害の子を応援する「すごい道具ベスト5」入学前にあると便利!子どもが落ち着いたと口コミも
Twitterはこちらから
Facebookはこちら
LINE@はこちらから。イベントのお知らせなどもしております。
*******************************