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パズルが完成してもそれほど喜ばなかったとしたら、「達成感」を得たのはなく「元の状態に戻した」だけだったのかもしれません。
自閉症の当事者であり作家の東田直樹さんは、「パズル完成」について、ツイートで次のように語っています。
自閉症児の中には、パズルを完成させても大喜びしない子もいます。それはパズルのピースを全部はめることは、その子にとっての完成ではなく、元に戻った状態だからではないでしょうか。元に戻ることは、自分の気になっていることが気にならなくなることです。達成感とは少し違うと思います。
— 東田直樹 Naoki Higashida 【公式】 (@higashida_naoki) October 12, 2023
これを読んで、自閉症で知的障害の妹の所作の意味がわかったような気がしました。
先日のことです。
電車に乗るのにマスクが必要と思い、私のバックの中のポーチからマスクを出して妹に渡したところ妹は嫌がりました。マスクが嫌なら「いん(ら)ない」とだけ言って、拒否すれば良いのに。わざわざ私のバッグの中に手を入れてマスクをポーチに戻すのです。なんだかそれがおもしろかったのですが、東田さんのツイートを読んで、あのとき妹は「マスクを元の状態(ポーチの中)」に戻したのだと納得しました。
そういう目で見ていくと、「元に戻す(戻したい)」、妹のいくつかの行為が思い浮かびます。
妹は、床に落ちているゴミはどんな小さなものでも見落とさず、必ず拾ってゴミ箱に入れます。きれい好きだと思っていたのですが、床にゴミが落ちていない状態に戻していたのかもしれません。
下駄箱に靴をしまうときに同じ仕草をします。靴をいったん出しては下駄箱の所定の位置に戻して左右のかかとを揃えることを繰り返すのです。
服をたたむ行為も繰り返します。たたんでは広げて、またたたみます。これを10分くらい、場合によってはそれ以上繰り返します。
靴の件も、服のたたみなおしも「こだわり」と思ってずっと見ていました。でも、じつは「元の状態に戻す」ことをしていたのかもしれません。「元の状態」の形がパズルのように単純ではないので、「あーでもない、こーでもない」と繰り返していたのかもしれないなあと思いました。
たどり着くべき「元の状態」がわからなくなって(おそらく本人も悩みながら)繰り返している妹に、「はい、終わりにしようね」というと、妹はピタッとやめます。
誰かにとめてほしかったのです。このとめるタイミングが難しいんですけどね。そろそろ飽きているな、でも繰り返しがとまらないなというタイミングで「はい、終わりにしようね」と優しく言うのがベスト。繰り返し始めてすぐに「やめなさい!」とめてしまうと、パニックになる可能性があります。「元の状態」に戻そうとしているのに、突然とめられてしまったことによる混乱です。
私は専門家ではないので推測の域を出ていないし、的外れな考えかもしれません。でもどんな行為にも、それをする理由があります。元の状態に戻す、繰り返す、こだわり。このあたり、関係があるのかないのか、一度専門家に聞いてみたいなと思います。
トビラコ店主
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