2017.03.17
学校というのは、プリント類がすごく多いですよね。忘れ物が多い子なら出し忘れてしまうのは、当然ともいえます。そこで、ご紹介したいのがある先生から聞いた話。
プリントには「それがないと困る」くらい大事なものと、それほどでもないものとがあります。極端な話、大事なプリントだけ出せればいい、というのがその先生のアドバイス。
大事なプリントとは「出欠を問うもの」「お金のやりとりが発生するもの(物販の注文など)」。この2つだけ出せるようにしていればいいというのです。食物アレルギーのある子なら給食の献立が大事な場合もあるでしょうね。いずれにしても、そのプリントを目にしないと困ることが発生するということを子どもに説明しておきます。出欠の返事をすることもお金をきちんと払うことも社会のルールを守ることでもあります。
よく連絡袋に入れるというアイデアもありますが、子どもによっては袋に入れることがひと手間で、入れることを忘れることがあるといいます。それよりは守るべきルールが書かれたプリントをわかるようにしておく、というアイデアはとても納得のいくものでした。
それでも、どうしても大事なプリントが出せない時は、「ランドセル開けて出してもいい?」と子どもに断った上で親がプリントを探すという手もあります。開けられるのが嫌な子は、渋々かもしれませんが自分で出すようになります。
プリントひとつとっても、学ぶべきことはあるなとその先生の話を聞きながら感心しました。
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