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2017.03.22

放課後デイや塾などを見学するときのポイントとして、建物や設備が立派だったりおしゃれだったりしたとしても、それはそこでやっていることとほとんど関係ないと考えていいと思います。

 
見るべきポイントは、どんな人が、どんな思いで、どんなことをやっているかです。

 
昨日訪問した、広い意味でのデイケアの施設は古いアパート一棟の壁をぶち抜いて改装したつくり。そこには幼児、小学生、お年寄り、そして犬や猫、鳥も一緒に寄り合って過ごしています。清潔ではありますが、決しておしゃれな建物ではありません。でも居心地がいい。そちこちにテーブルや茶舞台があり、昼寝をしている子ども、食事中のお年寄り、おじいちゃんに甘える子、絵本を読んでいる子、おしゃべりしている小学生女子たち、真ん中の大きなテーブルでは、みんなでお花を活けています。

 
それぞれが違うことをしながらも一つの空間にいるという安心感。10年やっているそうですが、運営している人のお人柄がそのままにじみ出ているような温かさでした。そこで行った小さなイベントも心温まるものとなりました。

 
「ダサい福祉をおしゃれに」という考え方もわかるのですが、「おしゃれ」だけが先行してしまうとちょっと違うなと思うのです。ダサくたっていいじゃん、そこにいる人たちが、ここが自分の居場所と思えれば。そんな風にも言いたくなりますが、誰に言ったらいいんでしょうね。

 

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