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2017.06.27

トビラコへようこそ!
 

使っている人に聞いて商品を改良するのはよくあることです。商品開発時からモニタリングしてもらうというのもありますよね。
 
作ったり、開発したりする人が、「使う人」ではない場合、必ずしも使い心地のよい商品にならないこともあります。だからこそ、使っている人に聞いたり、モニタリングしたりするわけです。でも、使う人が子どもでしかも障害があるとなるとなると、話は違ってくることが多いように思います。
 
ある小学校の特別支援学級の実践を見学させていただいた時のことです。その学校の先生方は独創的な実践をいくつもしていて、実践から生まれたこれまたユニークな教材が開発しています。で、そのほとんどが子どもと一緒に作っていたり、子どもと使い方を一緒に考えたりしているのです。
 
たとえば、気持ちを表す絵カードの絵を子どもが描いていたり(これがなかなかよくて、表情豊か)するので、カードが子どもの気持ちをうまく引き出してくれています。
 
ストレスリリーサーもモニタリング中でした。ストレスリリーサーというのは、不安になったり、パニックを起こしそうになったりした時に、にぎにぎしたり、触ったりして気持ちを落ち着かせるグッズです。
  
グニュッとしたもの、ふわっとしたもの、ちょっとくすぐったいけど触っていたくなるもの、クルクルずっと回していたくなるものなど、形も感触も大きさも握り心地も仕掛けも違うもの10種類以上並べられていました。

既製品もあれば、手作りものものあります。中にはスライムや粘土などストレスリリーサー用ではないいわば「代用品」も。
 
そして、実際に触ってみて、「良かったもの」「良くなかったもの」を色違いの丸いシールを貼って投票できるようになっているのです。
 
ストレスリリーサーのように、自分の気持ちを落ち着かせるものって、本当に人によって感覚が違うので、たくさんの種類があった当たり前なんですよね。投票も偏りはあったもののばらけていました。
 
面白かったのは、既製品のものが必ずしも高得票ではなかったことです。手作りものや「代用品」の得票率が高かったのです。
 
う〜ん、これは、トビラコもこれからの商品づくりに肝に命じなければならないなと思いました。良かれと思っているだけではなくて、本当にいいかどうかの検証は必要ですよね。

 

トビラコ店主より

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人気ブロガーのアマミモヨリさんが「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」をブログに書いてくれました。おもしろくて、ためになる使い方です。

http://ameblo.jp/amami-blog/entry-12282332914.html?frm_src=favoritemail

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『使ってみたら「できる」が増えた 発達障害の子のためのすごい道具』(小学館/筑波大学附属大塚特別支援学校主幹教諭安部博志著/トビラコ編集)4刷決定!(まもなく5刷か)