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2017.07.08

トビラコへようこそ!

 

出かける時には、相手の立場に立った見通しを伝えることがとても大事だと痛感した話です。

 
トビラコ店主の妹は、ダウン症と自閉症と知的障害などいろいろな特性を併せ持っていて、中野の施設に入所しています。
週末、家に帰る時や施設から離れた病院に行く時にはトビラコ店主が
施設まで迎えに行きます。
 
妹は電車に乗るのが大好きなので、その様子を写真に撮ったりするのも楽しみの一つ。
 
先々週、病院に連れていったのですが、その帰りがとても大変でした。
病院の帰りになんか楽しみがあったほうがいいだろうと思い、
「帰りにコーヒー飲もうね」と軽く言ってしまい、これがのちに大ごとに。
中野でコーヒーを飲んで施設に戻るつもりで言ったのですが、妹はこれを了解していなかったのです。
 
コーヒーを飲むときは、いつも家に帰るときでした。
乗換駅である新宿駅構内のドトールでアイスコーヒー、その後家に帰る。これが、ここ数年続いているおきまりのコースです。
だから、妹にとっては、「コーヒー飲む」というのは、それ以外のコースは考えられなかったのです。
 
病院が終わって中野駅につくと、絶対に駅から出ようとせずに、新宿方面の電車に乗ると言って聞かなくなりました。
 
仕方なく新宿駅に戻ってドトールでコーヒーを飲んだのですが、
その後、家に帰ると言い出しました。
それをなだめすかして、タクシーで中野まで連れて、
一緒に、西友で買い物(妹が大好きなことのひとつ)をしてようやく施設に戻ったのでした。
 
ドトールでコーヒーを飲んでいるところも写真撮影したのですが、目が不信感でいっぱい、(コーヒー飲むと言ったのに、アタシが騒いでようやく飲ませてくれるなんて)と言っているようでした。
 
この時に、あ、病院に行く前に「コーヒー飲もう」と言ってしまったのがいけなかったんだと気づいても、時すでに遅し。
 
で、そのことを学習して迎えた昨日の病院の日。
 
最初に「病院終わったら、中野で買い物して、おやつ買って、お友達にもあげようね」と告げました。具体的な見通しです。一度ならず何度も告げました。歩く道々、電車の中で。
妹の頭の中には「中野で買い物する図」その後に「おやつを友達にあげる図」がしっかり入り込んだのだと思います。
病院が終わったら、喜んで中野で買い物をして無事帰りました。
この時の写真は、大好きな買い物をして喜びに満ち溢れた姿でした。
 
見通しを話す時には、相手の頭の中に入るように、誤解のないように、具体的に、繰り返し伝えることが大事だと妹に教えてもらいました。
 
動かなくなる、パニックを起こすというのもちゃんと理由があるんですよね。
もし、電車の中や街中でそんな子(人)を見かけたら、なんか理由があるんだな、という目で見ていただけるとありがたいです。決して、むやみに騒いているわけではないのです。

 

トビラコ店主より

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人気ブロガーのアマミモヨリさんが「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」をブログに書いてくれました。おもしろくて、ためになる使い方です。

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