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2017.08.01

トビラコへようこそ!
 

いつの頃からか、「手作り神話」ができあがってしまって、手作りのご飯はもとより、手作りのおやつ、手作りの調味料(味噌とか)を家族に提供するのがいいお母さんみたいに言われるようになってしまいました。
どのくらい遡ればいいのかわかりませんが、ある時期から雑誌や本、テレビ(ホームドラマ含む)でそういうことをさかんにいいたてるようになってしまったからなんじゃないかなと思います。
 
だから、ある年代以上の人は子どもにコンビニ弁当やファストフードを与えることに罪悪感を覚えてしまう。
 
では、当の子どもはどうかというと、ファストフードのお持ち帰りを家で食べられるとうれしかったりするんですよね。
新聞の投書を読んでいたら、そんなことが書かれていて確かにそうだと思いました。「手作りのご飯じゃないと嫌だ」とはたいていの子どもは思わない。
 
365日コンビニ弁当だったり、ファストフードだったりすると話は別でしょうが、たまの母親の手抜きは子どもにとっては小さな非日常で、歓迎すべきことだったりします。
 
自分を振り返ってもそうです。当時、店屋物(てんやもの、と読みます)なんてそうそうは家で食べなかった時代なので、たまの店屋物は非日常でうれしすぎて、こぼして悔しい思いをしたことすらありました。
 
親の思い子知らずであり、その逆もまた真なりというやつです。
 
だから、手抜きについて罪悪感を抱くだけ損です。子どもに申し訳ないなんて全然思う必要はないです。
ちなみに、トビラコ店主は母親の手作りおやつは恐怖でしかありませんでした。
料理が上手でない母が作ると、蒸しパンは爆発寸前でボソボソ、卵が入った寒天(アルミ弁当箱入り)は甘味がなくて何を食べているのかがよくわらかなくなったものです。親は大満足、子どもは恐怖という手作りおやつの時間でした。
 
駄菓子屋さんで売っているものは禁止されていたので、色とりどりの駄菓子を食べている子が羨ましくて。当時、駄菓子屋さんのお菓子は体に毒だと言われていましたが、駄菓子を食べた子がその後、体の具合が悪くなったという話は聞きません。
 
一緒に仕事をしていたママ編集者は、仕事が立て込んでくると家でご飯を作れなくなりました。ファミレスで親子で食事をしたり、惣菜を買って帰ったりする日が続くと彼女は、毎回「人としてどうなのよ、私」と厳しく自分を責めていました。でも、その子もすくすく健康に育っていて、今度大学受験です。
 
「お弁当におにぎりだけ持たせるようになったら、お母さんも一人前よ」とある幼稚園の先生がおっしゃっていました。毎回、キャラ弁だ、彩りだ、10品目だと言っているうちは、まだまだだそうです。おにぎりだけを持たせる日もあって、涼しい顔をしていられるようになったら、母親としてようやく構えができてきたということらしいです。コンビニ弁当もありよ、とその先生はおっしゃっていました。
 
森の幼稚園を主宰しているので自然派であり手作り派の先生なのかと思いきや、意外な言葉に驚いたのでよく覚えているのです。要は、母親の構えとして、頑張りすぎない、人目を気にしすぎないというあたりなんでしょうかね。
 
いいお母さんを目指しても、子どもにはあまりありがたがられないということです。

 

トビラコ店主より

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人気ブロガーのアマミモヨリさんが「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」をブログに書いてくれました。おもしろくて、ためになる使い方です。

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